延喜の御時、内裏御屏風の歌、二十六首
元日鶯鳴くところ
あたらしく あくるとしをも ももとせの はるのはじめと うぐひすぞなく
新しく 明くる年をも 百年の 春のはじめと 鶯ぞ鳴く
延喜年間、宮中での屏風歌、二十六首
元日に鶯が鳴いているところ
新しく明けた年もまた、これから百年続く御代の始まりであるよと鶯が鳴いている
今日から 366 まで、貫之集第三収録の歌ご紹介です。
この歌は風雅和歌集(巻第二十「賀」 第2169番)に入集しています。そちらでは第二句が「明くる年をば」とされている他、貫之集でも写本によって「あることしをも」「あくることしを」となっているものもあり、複数の表現が伝わっているようです。