貫之集 225 2023-11-27 06:12:30 | 貫之集 ちりぬとも あだにしもみじ ふぢのはな ゆくさきとほく まつにさければ 散りぬとも あだにしも見じ 藤の花 行くさき遠く 松に咲ければ 散ってしまったとしても、藤の花が移り気だとは思うまい。常緑の松にかかって、いつまでも咲いていたのだから。 詞書は一つ前の 224 と共通(「松に咲ける藤の花」)です。222、224、この225と、散る花に「あだなり(はかない、もろい意)」の語をそえた歌が続いていますね。