漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 226

2023-11-28 07:28:43 | 貫之集

大神の祭に詣でたる

いにしへの ことならずして みわのやま こゆるしるしは すぎにぞありける

いにしへの ことならずして 三輪の山 越ゆるしるしは 杉にぞありける

 

大神神社の祭りに詣でた

それほど昔のことなくても、三輪山を越えてお詣りする際の目印は、杉なのであるよ。

 

 145 に続いて、大神(おほみわ)神社の祭礼を詠んだ歌。第1句・第2句は、そちらでも紹介した 古今集0982 採録の古歌で「杉立てる門」と詠まれていることを踏まえ、「その昔からそう詠まれているが今でもなお」の意ですね。