古里の花を見る
ふるさとを けふきてみれば あだなれど はなのいろのみ むかしなりけり
古里を 今日来てみれば あだなれど 花の色のみ むかしなりけり
もといたところの花を見る
もといたところに今日来てみると、すぐに散ってしまいそうではあるけれど桜の花だけは昔と同じ色に咲いていたよ。
「ふるさと」は現代語では生まれ故郷のことを指しますが、古典の世界では「もといたところ」「かつて都があったところ」の意もあります。ここでは「もといたところ」と解しましたが、生まれ故郷なのかもしれませんね。