漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 203

2023-11-05 05:50:58 | 貫之集

あしひきの やましたたぎつ いはなみの こころくだけて ひとぞこひしき

あしひきの 山下たぎつ 岩波の 心くだけて 人ぞ恋ひしき

 

山麓の川の水が岩に当たって激しく流れるように、心が砕けるほど人が恋しく思われることよ。

 

 第1句~第3句が第四句「くだけて」の序詞になっていますね。「人」はもちろん、思いを寄せる特定の人でしょう。