漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0243

2020-06-29 19:05:12 | 古今和歌集

あきののの くさのたもとか はなすすき ほにいでてまねく そでとみゆらむ

秋の野の 草のたもとか 花すすき ほに出でて招く 袖と見ゆらむ

 

在原棟梁

 

 花薄は、秋の野の草のたもとなのだろうか。穂がでて風に揺れているのが、手招きをする袖のように見えることだ。

 秋の野に生える草を着物に、穂がでて風になびく薄をその袂(たもと)に見立てています。作者の在原棟梁(ありわらのむねやな/むねはり)は業平の子。0015 以来久しぶりの登場ですが、次に出てくるのは 0902 。古今集冒頭から読み進むと、「忘れたころにやってくる歌人」という感じでしょうか。(なんて言ったら失礼ですね ^^;;)



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