漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0366

2020-10-30 19:17:29 | 古今和歌集

すがるなく あきのはぎはら あさたちて たびゆくひとを いつとかまたむ

すがる鳴く 秋の萩原 朝たちて 旅行く人を いつとか待たむ

 

よみ人知らず

 

 じが蜂が鳴く秋の萩原を朝にたって旅に出る人を、いつ帰って来ると思って待てばよいのか。

 「すがる」はじが蜂の古名で、腹部がくびれていることから女性に喩えられます。愛しい女性の旅立ちに際し、名残を惜しむと同時に、帰って来る日を今から待ちわびる気持ちを詠んでいます。



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