人の家に常夏あり
かはるとき なきやどなれば はなといへど とこなつをのみ うゑてこそみれ
かはるとき なき宿なれば 花といへど 常夏をのみ 植ゑてこそ見れ
人の家に常夏が植わっている
いつも変わることのない家であるから、花といえば常夏だけを植えて眺めているのであるよ。
「常夏」とはナデシコの別名。「常(とこ)に懐(なつ)かしい」花として賞美されるとされ、273 に続いての登場です。
(画像は「四季の山野草」さま https://www.ootk.net/cgi/shiki/shiki.cgi からお借りしました)