高校生の頃、福永武彦という作家にハマったことがある。
大学に入った年に刊行が始まった全集20巻は今も手元にあり、時々思い立っては頁を繰る。
ニコラ・ド・スタールという画家の名を初めて知ったのは、その「海景」という抽象画が福永の小説『海市』の新潮文庫版の表紙に使われていたからだが、その後、同じ福永の『藝術の慰め』という随筆でも触れられていて、いつか実物を見たいと思っていた。
前置きが長くなったが、30年近く経ってようやくその作品に出合う。
(ニコラ・ド・スタール「コンポジション」1949年)
新潮文庫の表紙とは別の絵だが、その線と面、平坦だが奥行きのある色遣いはまさに彼のそれ。
ポンピドゥー・センター傑作展は9月22日まで。
(ラウル・デュフィ「旗で飾られた通り」1906年)
(モーリス・ド・ヴラマンク「川岸」1909-10年頃)
(アンリ・マティス「大きな赤い室内」1948年)
ポンピドゥー・センター傑作展
2016年6月11日~9月22日
東京都美術館(巡回はなく、東京のみの開催)
さすがアーティスト
「パイプの脳みそ」「宇宙に笑う」
この製作のお手伝いをさせていただきました
ちなみに作品の下に置いてある靴は長嶋茂雄氏の物です
そしたら、どこかで絵を見たことがある
気がしてきました・・・
知ってる?
福井良之助の函絵とともに、私のお気に入りでもあります。
今回のポンピドゥー・センター展は、1画家1作品で
年代順に並んでいるので、さながら近代絵画の教科書みたいです。
東京以外に巡回しないのが残念ですね。
新潮版の福永全集の装丁は素朴(淡い卵色?)で
2分冊の随筆集のみを残し、
最後に、洋画も特技の釣り友達に手渡しました。
ポン美展羨ましいです。
スタールの抽象画に遭遇できるなんて
文泉