横浜のそごう美術館で開かれていたベルナール・ビュッフェ展に行ってきました。
展覧会のタイトルは「ビュッフェとアナベル-愛と美の軌跡」となっていて、ビュッフェがその妻アナベルをモデルに描いた絵が中心でした。
改めてビュッフェの絵を年代ごとに見ましたが、これは全くの個人的な趣味ですが、私はビュッフェの描く人物、特にその顔が、好きになれません。何だかみんな同じしかめっ面をしているようで、いや、その表情を消した描き方にどう意味があるのか、今回の展示を見た限りでは私にはよく分かりませんでした。
逆に、以前から好きだった風景がや静物画には面白いものがたくさんあり、そういう意味では見ごたえのある展示でした。
(ビュッフェ「ボゥリューの眺め A」(1957年)
(ビュッフェ「マンハッタン」(1958年)
特に気に入った絵がこちら。(残念ながら絵葉書が売っていなかったので、パンフレットにあった小さな図版を写しています。)
(ビュッフェ「大運河」(1962年)
極端なまでに真っ直ぐな直線(直線というのは真っ直ぐなので、この言い方はちょっとおかしいのですが)、それがもたらす堅牢な構成、それを時折横切る曲線。両翼の遠近感が与える奥行き。まるでクロード・ロランの風景画を見ているようです。
今回は静岡にあるビュッフェ美術館の所蔵品からの展示でしたが、機会があればぜひ訪れてみたい美術館です。
ビュッフェとアナベル-愛と美の軌跡 展
横浜そごう美術館
2009年7月29日~8月31日
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