東京湾のイイダコ、初挑戦です。
本当は昨日の土曜日に行こうかと、いつものI先輩とY先輩に声を掛けていたのですが、少し海が悪かったこと、それからY先輩が風邪で体調が悪そうだったこともあり、また次回にしようと話していました。
ところが昨日(土曜日)の夕方テレビを見ていると、日曜日はいい陽気との天気予報。両先輩を誘った手前、どんなものか下調べをしておきたかったこともあり(というのはやや口実めいていますが )、思い切って出かけてきました。
予報通り、よく晴れて海もベタ凪。風もなく、日中は暑いくらいでした。
東京湾を横断し、海ほたるから木更津側の浅瀬(水深は3~5メートルくらい)が最初の釣り場です。
そもそもイイダコを狙って釣るのは初めて。スッテは船宿で調達しましたが、
まずどんな竿を使えば良いのか、皆目見当がつきません。船宿の案内には錘負荷が6号から8号とあったので、キス竿ならばまずOKでしょうが、柔らかい方が面白いに決まっていると勝手に考えて、いつも管釣りで使っているこの UMグラス のロッドを持って行きました。
しかし、結果から言うと、この竿はイイダコには全く不向きでした。
上に貼ったイイダコスッテは、PEの本線からたどるとまずナツメ錘(8号)があって、その先にスッテが付いています。海底に着いたナツメ錘をトントンと小突いてイイダコを誘い、その先にあるスッテ(フローティング)を抱かせるという釣法です。
しかし、キスやカワハギのように明確なアタリがあるのではなく、イイダコが乗った(触った)と思ったらすばやくアワセを入れなければなりません。しかも、スッテのカンナにはカエシが無いので、触ったと思ったら一気に大きくアワセて、そのまま一気に巻きあげなければなりません。
ところがこのグラスのロッドでは、そもそもスッテだけの重さでベリーまで曲がり込んでいますし、ブランクが柔らかいことが災いして、全くと言って良いほどアワセが利きません。
今日はこのUMグラスの他に、いつものキス竿を2本(竹竿と、それから白い1ピースもの)を持ち込んでいたのですが、途中でまずキス白竿に替えたところ、これは穂先が硬すぎ(何度も折って短くなっているから仕方ないのですが)。そして最後に投入した竹竿が、釣り方としては一番しっくり来ました。
今日は全体的に渋かったようですが、それでも朝のうちは周りの人たちはポツポツとイイダコを上げていました。皮肉なことに私はその時、1本目のUMグラスをずっと使っていて、頭のなかは???の連発。昼前に3本目の竹竿まで替えて、ようやくやりたいこと、やるべきことが少しずつ見えてきたような気がしましたが、その時は既に食いがパッタリ止まり、ジ・エンド。
結局、何とかゲットしたイイダコは、全部で7杯。台所まで持って帰ってきたところなのでややグロイですが、お許しを。
想像していた以上にイイダコは繊細な釣りです。魚のように明確なアタリは出ません。かと言って、じっと待っているだけでは絶対に釣れない釣りです。そういう意味では非常に積極的に誘って掛けに行かなければなりませんし、何よりも集中力が要求されます。
今回は初めてだったので何だかあっという間に終わってしまった感じでしたが、釣った数こそ少ないものの、釣り方というかその方向性というものは少しだけ分かったような気がします。次回は朝一からそれを積極的に試したいと思います。
合わせて剥がす感覚と返しがないので、抜き取る感覚が大事ですね。仕掛を海底に這わせる時にタコが乗ったのか、ゴミや海藻なのかの微妙な感覚はハマる要素があります。
ちなみに、船べりまであげてきて、バラしというか、足をほどかれた経験は数しれずということで。
イイダコのシーズンは春先のイメージなのですが、秋にもシーズンがあるのですね。
簡単そうに見えて実は奥が深い、江戸前の小物釣りの一端を
また見せてもらった気がします。
確かに繊細で微妙な感覚が要求されるので、玄人好みと言えるかも知れません。
あまり詳しく調べた訳ではないのですが、東京湾では
だいたい9月から11月くらいがシーズンのようです。
カワハギとバッティングするのですが、今シーズン
もう1回くらいは行きたいと思っています。
来年は熊野の原生林を遠くに見て、タコを海底から引き剥がしているように、思います。
私もこれで秋の季節モノとして一軍登録です。
> タコを海底から引き剥がして
この感覚、忘れないようにします