新しい本を買いました。
先日読み終わった『風の影』で結構お腹一杯になってしまったのですが、さりとて何も読むものが無いのは寂しいと、丸善に行ってみました。色々見ているうちにちょっと疲れてしまって、またも Top 10 Bestsellers の書架の前に。相変わらず『風の影』が置いてありますが、今度はもう少し軽いものがいいなぁといくつか手に取ったなかの1冊、レイモンド・チャンドラーの The Long Good-bye (邦訳の題名は『長いお別れ』、村上春樹の新訳ではそのまま『ロング・グッドバイ』となっています)。
私はとりたててハードボイルドが好きな訳ではありませんが、それでもチャンドラーの名前だけは知っています。遠い昔の学生時代にお世話になった先生がフィッツジェラルド(代表作は『華麗なるギャツビー』)と並んでお好きだったことを思い出しながら、1冊くらい読んでみようかなという気になりました。これまた名前だけは知っている主人公の私立探偵、フィリップ・マーロウの自己紹介で始まるこの本、帰りの電車の中で10ページほど読みましたが、『風の影』の編み上げるような文体とは対照的に、solidでストイック、抑制の効いた文体で、行間ならぬ、単語と単語の間を読ませる文章です。
最近になって村上春樹が新訳を出したことを知ったのですが、こういう文章は、意味や雰囲気を伝えようとすると日本語では長くなりがちで、かと言って直訳だとぶっきら棒になるでしょうし、ともかく訳すのがとても難しいだろうなぁと思います。ですが同時に、プロはどんな風に訳すのか、ちょっと覗いてみたい気もします。
例によって帰りの電車で、しかも気が向いた時しか読まないので、一体いつ読み終わるのか分りませんが、まぁそれはそれ。ぼちぼちと読んで行きたいと思います。
Raymond Chandler,
The Long Good-bye
(Penguin Books)
そのセリフしか知らないので・・・
村上春樹版の「ロンググッバイ」はちょっと気になっているのでそのうち読んでみようかと思っています(笑)
この本ではないのかもしれませんが、有名な台詞ですよね。
あと「ギムレットには早すぎる」というのもあったかと。
酒場で仕入れたネタですが・・・。
原作は元より、翻訳が合う合わないというのはありますね。
私もこれまで村上春樹の訳書は読んだことがないのですが、
原書が面白ければ一度かじってみようかなと思っています。