日本橋の三井記念美術館で開催されている「柴田是真の漆×絵」という美術展に行って来ました。
毎週欠かさず見ているテレビの「美の巨人たち」という番組で紹介されていたので、実物を見てみたいと思って行ってきたのですが、広く言うところの漆芸の世界に、すっかり魅了されました。
実は私、絵は好きですが、こと日本画に関してはこれまで全く馴染みがなく(と言うよりも、単なる食わず嫌い)、今回の展示もどこまで楽しめるかなぁという気持ちがあったのですが、そんなことは全くの杞憂。今回は図録も買わず、絵葉書も気に入ったものがなかったので、実際の展示作品の様子はこちらのホームページをご覧下さい。
漆と言えば私なんぞはすぐにお茶碗を想像してしまうのですが、柴田是真という人はそんな工芸品という枠にはとらわれることなく、漆で絵まで書いてしまいます。漆絵というのは私は今回初めて見ましたが、西洋画の油絵とはまた違った、独特の質感と奥行きを感じます。
もともと日本画を学んだことがその素地にあったことは勿論ですが、何というのでしょう、空間をうまく使った大胆な構図と、金工細工のような細密さがうまく同居していて、そこに独特の世界が出来上がっています。
私が今回面白いと思った作品はいくつかありますが、1つは一番最初の展示室にあった「竹葉文箱」。一合の筆箱と思って頂ければ良いのですが、表の蓋の両隅に竹の葉が何葉か描かれています。たったそれだけの図柄なのですが、その間の空間に素地の木目が見えていることが効いていて、まるでそこが竹林の中であるかのような、奥行きと広がりを感じます。
もうひとつ、空間表現の面白さという意味では、上述のリンクから三井記念美術館のサイトに飛んで頂くと一番最初に出てくる「瀑布と鷹図」の双福。鷹が、正面の滝に映った自分の顔を凝視している図です。洒落っ気があるというか豪放洒脱というか、何とも粋な世界。今回の展示の副題が「江戸の粋・明治の技」となっているのもなるほどという感じです。
ともかく、私のように専門的な知識がなくても、純粋に、存分に楽しめます。お近くの方は是非。
江戸の粋・明治の技 柴田是真の漆×絵
三井記念美術館
2009年12月5日~2010年2月7日
今年は印象派前後の美術展が目白押しなのですが、
並行して日本画も勉強してみたいと思っています。
ターナー他、お楽しみ頂けましたか?
イワヒバリの巣のW.H.ハントは、多分ターナーや
コンスタブルと同時代だと思います。
あまり期待せずに行ったのですが、思いのほか
楽しめました。
今年もまたぼちぼちとご紹介してきますので、
ご期待下さい
ついに と表現すべきか
やつと と言うべきか
日本画に足跡を残されましたネ。
少なくとも楽しみが倍増すると
思います。
例えば 若冲
彼の色彩と緻密さは一見の価値
おおいにありですゾ。
ターナーからの5葉、昨日 同着
いたしました。
ターナーとゴッドワード以外は
初見でした。
W.H.ハントの水彩画の制作年が
不明でしたが、もしかすると
スーパーリアリズムの一派でしょうか?
ミレイとクラウセンはいかにも
魚花好みですネ。