Year In, Year Out ~ 魚花日記

ロッドビルドや釣りに関する話題を中心に。クラシック音楽や本、美術館巡りに日本酒も。

ロイヤルアスコット (横浜ロイヤルパークホテル2Fメインバー)

2010年11月06日 | お酒・飲み物

以前から機会があれば行ってみたいと思っていたバーのひとつ。

ホテルバーというと普段は出張で泊まった時くらいしか行く機会がありませんが、何となく若造には敷居が高い気がして、身近なところにある東京や横浜では行ったことがありませんでした。


しかし、そんなことは全くの杞憂。階段を上って店に入るバーというのは割と珍しいと思いますが、敷居が高いとか、そんなレベルでは表現することの出来ない、ゆとりと安らぎを感じさせる、極上の空間でした。


広くゆったりとしたカウンターには先客が2組。一方の端には少し年配の方がお二人。真ん中にはウィスキーのボトルを並べて、若い人がこれまた二人、ハイボール談義。カウンターにあるバランタインの17年が、お店の雰囲気に合っています。


私が1杯目にオーダーしたのは、いつものギムレット。見事なシェイクで供されたそのグラスには、表面にうっすらと氷の粒。いつもながら、シェイカーのなかで氷の角が取れていく音を聴くのは幸せです。


2杯目は少し変化球。まだバーがそれほど混んでいなかったので、手間が掛かるのは承知でエッグノッグを。ギムレットのシェイクを見て、この人かなりのハードシェイカーだと踏んでのこと。


「卵を用意致しますので、少しお時間頂けますか?」

「勿論。出来ればアルコールを少し抑えてお願いします」

 ・・・

「ホット、アイスどちらになさいますか?」

「アイスで行きましょう」

 ・・・

「ラムとブランデー、どちらがお好みですか?」

「出来ればラムで。但し、電車で帰れる程度の量にして下さい」

「それでは、ほんの香りづけ程度で」

「いいですね」

 ・・・

こんなやり取りがあって、出来上がった1杯は、まさにストレートど真ん中。ギムレットの時の、恐らく3倍は長くシェイクしたでしょうか。見事に均一、かつクリーミーな泡の層。ラムの香りと、大きめの氷の上に振られたナツメグの風味が、いいアクセントになっています。材料のどれかだけが主張し過ぎることなく、絶妙のバランス。材料それぞれ、お互いの効かせどころをよく分かっていないと、こういう組みたては出来ないはずです。


この辺りになると、バーテンダーさんとは何となくもう自己紹介が終わったような気がして、少しずつ会話を楽しめるようになってきます。話は同業のバーやバーテンダーさんの話になり、意外と共通の知人が多いことが分かったり、勿論、作って頂いたカクテルの感想やそのバリエーションについて話をしたり、心地よい会話のキャッチボールが続きます。


そろそろフロアが少しずつ混んできました。最後の1杯を頂いて帰りましょう。「ジンリッキーを。」

      

全てがおさまるところにちゃんとおさまった、王道の味。

三種三様、本当に素晴らしいお酒をご馳走になりました。




別れ際、そっと差し出される名刺を頂き、こちらも自己紹介。

「スタンダードがスタンダードであり続ける、これは凄いことです。」

会話のなかでバーテンダーさんが仰った言葉が、とても印象的でした。


横浜ロイヤルパークホテル2F
メインバー ロイヤルアスコット
横浜市西区みなとみらい2-2-1-3
045-221-1111(代表)

   

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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羨ましい (ウエポン)
2010-11-09 01:36:40
私は全くアルコール類が飲めないので、
バーで楽しむことができるのは羨ましい限りです。
一度は行ってみたいんですが

行ってみたいといえば、
このブログで度々登場する日本橋うさぎやさんに先日行って、どら焼きを食してきました!
ここ以外食べれなくなりそうです
良い情報有難うございました
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ウエポンさん (魚花@携帯)
2010-11-09 22:09:45
私もそれほど飲める方ではありませんが、
ノンアルコールの飲み物も色々ありますし、
「バーに来たんだからお酒を頼まないと」と
あまり堅苦しく考えなくても大丈夫ですよ。

そうですか、うさぎや行かれたんですね。
どら焼きは相当色々食べてみましたが、
うさぎやは私にとっては間違いなくBest of bestです

最近職場から遠くなって行けてないので、羨ましいです…
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