黒龍 （福井） 純米吟醸

人が寝静まっている時に謎の小人さんが酒盛りするのはこの家だけではなさそうです。

うちのカミさんは福井県の出身ですが、人に福井の出身だと言うと、決まって「カニ」か「黒龍」の話が出るそうです。（普段どんな人たちと付き合っているのか、いささか疑問ではありますが ）

黒龍の名前は日本酒を飲みつけない私でも知っていましたが、これまで飲んだことはありませんでした。ところが先週、カミさんがオバ友飲み会で人が飲んでいるのをひと口飲ませて貰ったところ、「飲みやすくて、とても美味しかったよ 」といっちょ前のことを言うものですから、某所で調達してきました。

買ってきたのは純米吟醸。福井県産の酒米「五百万石」を100%使用した、文字通り生粋の福井物。買ってきた日はそのまま常温で飲み、翌日からは冷蔵庫で冷やしたものを飲んでいます。



味は、お酒の味を表現するには不適切かも知れませんが、まさに晴朗そのもの。冬、夜のうちに静かな雪が降り積もった翌朝、雲ひとつない快晴の空の下で、空気が冷たく尖っているかのような。

けれどその喉越しは滑らかで、あと口に爽やかな余韻が残ります。それは獺祭ほど華やかではありませんが、落ち着くところに落ち着いた、渋い味わい。なるほど、日本酒というのはそれぞれに個性があって、とても奥が深いですね。

これまで日本酒はどちらかと言うと避けていたのが、全くの食わず嫌い、何だかとても惜しい気がします。しかし、まぁこれもタイミング。これから少しずつ試してみようと思っています

黒龍酒造株式会社
福井県吉田郡永平寺町松岡春日1-38