久々のチャンドラーです。
私立探偵フィリップ・マーロウが登場するハードボイルド小説です。一気に読んでしまいました。何も言うことがありません。硬質で余分なところがそぎ落とされた文体。ストレスなく英語が頭に入ってきます。
この小説には、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう、名セリフが出てきます。
一夜を共にした女性に、「そんなにタフなのに、どうしてそんなに優しくなれるの?」と聞かれたマーロウが言うセリフ。
"If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive."
「タフでなければ、生きていけない。優しくなければ、生きてる値打ちもない。」
この本を買った時には、このセリフがこの本のなかで出てくることは知らなかったのですが、ストーリーの最後が近づいてきて、珍しく夜に家で読んでいる時、不意にこのセリフに出くわしました。この前後のストーリーを知ると、その意味合いがさらに深まります。嬉しい発見でした。
次もチャンドラーの予定です。
Raymond Chandler,
Playback
(Penguin Books)
“プレイバック Part2”
…だよね?
・・・
・・・
切り返すギャグが思いつかない