ブリヂストン美術館の展示が入れ替わり、企画展「マティスの時代」が始まりました。
ブリヂストンの常設展でもマティスは常に数点展示があって存在感を放っていますが、今回はそのマティスとその同時代の画家たちの作品を中心に企画展が組まれています。しかも、普段の常設展ではあまり目にすることのない作品もあって、さすがにとても見ごたえのある展示になっていました。
まず目を引くのが圧倒的な色彩。マティスにかかると裸婦がこの色になってしまいます。
(マティス「画室の裸婦」1899年)
次にそのデフォルメされた対象物。一気に描いているように見えますが、実はマティスはこの絵の制作過程で何枚も下絵を描き、それを写真に撮って検証しながら少しずつデフォルメ、単純化を進めていたそうです。
(マティス「青い胴着の女」1935年)
次は同時代、というよりもマティスの師匠にあたるモローの美しい水彩画。頽廃的と言えば言い過ぎかも知れませんが、官能的で優美なその色彩は、実物で無ければ出せない透明感を持っています。
(モロー「化粧」1885-90年頃)
最後に、常設展示から1枚。鋭角的なその直線と凄味のある黒。凛とした性格まで伝わってきそうな1枚です。
(ビュッフェ「アナベル夫人像」1960年)
これからまた昼休み、もしくは会社帰りにふらっと寄るのが楽しみです
マティスの時代~フランスの野性と洗練
ブリヂストン美術館
2009年4月21日~7月5日
アニメ好きの若い子も観たら絶対好きになると思います
マティスの企画展、行きたいですね!
いつかパリのモロー美術館を訪れて、一角獣の実物を見たいものです。
今回の企画展はとにかくマティスが圧倒的ですが、
その周りを固める絵も見ごたえがありました。
さすがブリヂストンという感じです。