エラリー・クイーンの The Egyptian Cross Mystery(1932年)読了(邦題『エジプト十字架の謎』)。
エラリー・クイーンの国名シリーズ第5作。あるクリスマスの夜、田舎道の交差点で、標識に磔(はりつけ)された死体が見つかる。死体には頭がなく、つまりはT字の磔の状態で、被害者の家のドアには血で描いた「T」の文字。
手掛かりがなく数ヶ月経った頃、エラリーの大学時代の恩師から電報が届く。「今朝、向かいの屋敷で殺人事件。首なしの死体がトーテムポールにT字型に磔されている。」現場に向かうエラリー。しかし惨劇はさらに続く・・・。
実は最初の1/3くらい読んだところで一旦脱線し、アルセーヌ・ルパンを読んでいた。それくらい重厚で(決して面白くないという訳ではないのだが)、一体この調子でどこまで行くんだろう・・・と思いながら再び読みに戻ると、なるほどだんだんと流れに乗れてきた。
そうなるとラストまでは一気呵成。プロットの妙は言うに及ばず、そう言えばと事前に散りばめられていた手掛かりが一つに繋がって、ヤラれた感、半端ない。さすが。
Ellery Queen,
The Egyptian Cross Mystery
(Kindle)
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