FORTY THREE-SEVEN

43カーモデルとその他の事柄
その他の方がたぶん多い

ピーターとポールとワタシ

2022-11-23 06:00:00 | 43
拝領した本を読み終わりました
グレースの履歴
奥さんをなくした男が
残されたカーナビの履歴を元に妻の足跡を辿る
それは遺言のような足跡で・・・
小説というのは奇妙なもので
どうしても、字の上を目が滑って
頭に入ってこないというものもあります
そういう本はしばらく寝かせておくと
今度は読めるようになります
 
すぐに読める本というかすらすらと読み進められる本
そのなかでも
字を目で追うと、頭のなかで誰かが声に出して読んでくれる本
というものがあります
それがこれでした
主人公に残された車はHONDAのS800
800ならワタシはトヨタスポーツの方が好きですが
ここら辺が変わっていると言われるゆえんですかね(笑)
HONDAのS800 これはもうクラッシックスポーツとして
非の打ち所のない車
Amazonの書評でラジエーターファンはベルト駆動だから
ヒューズが切れてオーバーヒートすることはない
みたいな、変な批判をしている人がいましたが
旧車の冷却策として電動ファン化は一般的だし
それを既存のヒューズボックスに追加するということはあり得ない
むしろ作中の表記の方が自然なんじゃないかな
HONDAのSを語るときにどうしても外せない人物は
ポール・フレール大先生ですな
現在は削除されてしまいましたが
HONDAのwebsiteにポール・フレールの「Me and Honda」 
というコラムを連載されておりました
その中でS800については
ヨーロッパのユーザーにも好感を持って迎えられた
と書いていまして
さらに
鈴鹿のレーシングスクールで講師をした折には
お土産に買って帰ればよかったと今でも悔やんでいる
とかわいらしいことをおっしゃてます
また彼の娘婿は、ホンダコレクターでN600やらS800を所持していて
その話もコラムになっています(見られないけど)
もう一人は由良拓也氏
若かりし頃、S600にのっていてサーキットで
Virgilio Conrero氏に会ったおりに
”車はこんなに繊細に作っちゃいかん”
と言われたらしい
繊細かもしれないけどS800 は脆弱ではないわな
8000rpmという高回転型エンジンでありながら
後の日本車とは異なり
燃焼室は欧州製スポーツエンジン大手本のような半球型
DOHCはF-1イメージもあったろうけどたぶん
潤滑と冷却のためでしょう
さて本に話を戻すと
なんでもそうなんだけど
この話はいろんな再会の話が描かれていて
作中でSシリーズの生みの親の征二郎は40年ぶりで主人公のS800と
再開するんだけど
ラストでもう一つ再会がある
だけどそれは作中では描かれない
何とも粋なお話であります
Kamimuraさん ありがとうございました
 
おまけ
PF先生の記事を何とか読みたくて
pdfにOCRをかけてテキストを取り出しましたが
文中に変なスペースが入ってうまく判読できない
Vi rgilio Con r ero s ti eß s ein en erst en Sc hr ei in de r Silv est  er nacht 1918 aus.
こんな感じです。原文みながらテキストを編集しなおさなくちゃ
そればかりか
翻訳ソフトがイタリア語と判断する始末
先は長いな(笑)
おまけの2
S800は43では意外とキットに恵まれない
この完成品は高津さんがみせてくれたものですが
ずいぶんと手が入っていてストックではこうはいかないです
おまけの3
以前作ったS800の駆動方式の図
トレーリングアーム式の独立サスは、スイングアクスルであることが多いように思います
PF先生もこのリアサスをスイングアクスルと言っていましたが
S800は車軸を分割していないのでスイングアクスルとは違うように思います
トレーリングアームとしか言いようがない構造ですな

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