『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

ギリシャ、チプラス首相白旗で危機回避

2015-07-14 07:19:13 | 日記

EU首脳間で行われた17時間に上るマラソン会談はチプラス首相を異端と責めたてる修羅場となったようです。結果は860億ユーロの支援確保と引き換えに500億ユーロの国有資産を事実上差し出すという国民投票の結果とは真逆の降伏です。ギリシャ経済が銀行破たんによる恐慌入りを恐れ、国民投票表明から2週間に及ぶチキンレースはプチラス降伏で終止符です。ギリシャは基幹産業が観光以外には無く、基幹産業がしっかりしていて円安や世界遺産拡大により観光が絶好調な日本とは対照的です。しかし、ギリシャの混乱は日本の国民の理解を得やすく日本国内の財政再建論者の政治力を引き上げ消費税引き上げで優位になるでしょう。安保法制の強行採決や消費税再引き上げは安倍政権の支持率を確実に減らしますが、代わりの責任政党がいません。波乱があったとしても与党内での首相交代程度でしょう。6月末から始まった円高・株式カオス化はギリシャ問題の合意と上海株の小康状態で一転、年初来高値更新を目指すサマーラリーに突入しそうです。

以下コピー(ブルームバーグ):ギリシャがユーロ圏にとどまる最後のチャンスと銘打たれたユーロ圏首脳会議は、チプラス首相を責めたてる場となった。

ドイツのメルケル首相など会議参加者らは5カ月以上にわたるチプラス首相の戦術の下で「信頼」が破壊されたと言明。同首相に屈服を迫った。

約17時間かかった会議では、イタリアなどギリシャに理解を示す国と一段の緊縮を求めるドイツなど強硬派の間に存在する隔たりも浮き彫りになった。首脳らは仮眠を取ったり、小グループに別れて協議したり、会議を後にする意向も何度か示したりした。

チプラス首相は最後には、最大860億ユーロ(約11兆7300億円)の支援確保とユーロ圏残留のために債権者側の要求を飲まざるを得なかった。マルタのムスカット首相は「ギリシャ政府は事実上、全てを受け入れた」と述べた。

チプラス首相はブリュッセルで午前9時ごろまで続いた首脳会議について、交渉というより異端審問だったと振り返った。当局者2人も別々に、屈服を強いられたチプラス首相は「打ちのめされていた」と語った。

ギリシャ国民からの批判を覚悟した首相は小さな限定的勝利を死守した。国有資産の売却などで500億ユーロの確保を目指す民営化基金のコントロールをギリシャ側に残すため、交渉中に首相は「国の半分を売る使命を託されていない」と他の首脳らに述べた。

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