『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

安保法制、衆院特別委で可決・多数決は本当に正しいのか

2015-07-15 07:23:21 | 日記

今日、衆議院特別委員会で強行採決された『安全保障関連法案』で考えさせられるのは重要な局面での多数決自体が有効かという問題です。今回の『安全保障関連法案』はさらに複雑で国会議員で多数の賛成が国民の間では反対が多数とねじれているのです。民主主義のルールに従えば国民の負託を受けている議員の判断に従うべきだということでしょう。しかし、過去の重要案件を紐解くと「多数の意見が正しい」ということ自体が幻影で反対に間違っていることが多いのです。会社経営でも合議制で会社の方針を決定していたのでは躍進は出来ずじり貧に陥ります。決定権を預かった社長なり会長が先行して決定し、失敗に陥ったならばその程度により責任を取るということが必要です。そのルールに当てはめれば今回の『安全保障関連法案』は反対派が主張しているような事態が万が一発生すれば与党は責任を負い選挙で大敗し政権交代などの憂き目を負う羽目になります。反対している野党は法案が成立した場合その責任を取る覚悟があるのでしょうか?逆に反対事由が成立した場合選挙で躍進することになります。反対のための反対、利益相反。そこが問題でイマイチ反対派が盛り上がらない原因です。憲法改正をした場合には国民がその責任を負うことになります。その国民も今のところ責任を取る覚悟がありません。

  最後は涙で絶叫。

 

以下コピー「多数決」は民主的な決め方とされてきたが、その問題点をとらえ直そうとする漫画や評論の刊行が相次いでいる。折しも、安全保障関連法案は週内にも衆議院で採決される公算大だ。異なる意見を取り入れながら物事を決めるにはどうしたらいいのか。

 「主人公」は人間そっくりの女性アンドロイド体にはカメラが埋め込まれ、オンライン中継されている。彼女の行動は、ネット上に集まった人たちの「多数決」が決めていく。

 雑誌「ビッグコミックスピリッツ」の漫画「デモクラティア」の設定だ。彼女を製作した技術者は言う。「動かしているのは、ネットを介して集められた“人類の英知”そのもの…だとすると…それは人間よりも人間的に正しい」

 作品が生まれたきっかけは、ネット世論が旧体制の崩壊につながった「アラブの春」だった。縁もゆかりもない数の力が世界を変えた。それを目の当たりにし、作者の間瀬元朗さんは「多数決」の問題を考えるようになったという。

 作中、多数決への不安がにじむ場面がある。ネット世論の決めたアンドロイドの行動が、人の死の遠因になってしまうのだ。「集団の熱狂は簡単に一線を越える。多数決が正しいと言い切っていいのか、という考えを投影しました」

 多数決こそ民主的な仕組みと考える人は多い。「選ばれた私の言うことが民意」と言う橋下徹市長はその典型例だろう。

 坂井豊貴教授(社会的選択論)は、多数決の結果ばかりが重視される状況に危機感を募らせ、『多数決を疑う』を4月に刊行した。「無邪気に多数決をありがたがるのは、ただの多数決主義。『私たち』をどうにか尊重しようとする民主主義とは違う」

 そもそも「民意」は選び方次第で変わる。

 例えば有権者21人がA、B、Cの政策のどれかに投票するとする。結果はA8票、B7票、C6票。多数決ならAが集団を代表する意見になる。

 だが、Aに投票しなかった全員が「Aだけは嫌だ」と考えていたとする。Aの否定派が13人と過半数なのに、採用されるのはAだ。全員から2番目に支持されても、1票にもならない。「だから多数決で勝つためには、万人に配慮してはいけない。誰かをたたいて対立構図を作った方がいい。

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