ASEAN国防相会議での共同宣言が見送られました。ASEAN各国は中国との親密さに違いがあり、『航行の自由』は賛成でも『核心的利益を後ろ盾に航行の自由をないがしろにする』中国との親密な関係は壊したくない。日本の政治家が得意な総論賛成各論反対です。もしこの地域で米国が関わらなければシナ海では『航行料を支払わなければ通行できない』21世紀型中華帝国が出来るでしょう。中国側から海洋をみれば東シナ海の尖閣や南シナ海人口島は海洋進出のためには必要不可欠です。核心的利益として人口が肥大化している中国が妥協することはまず無いでしょう。一人っ子政策廃止により日本と同じ数の人口が15年位の間に新たに生まれてきますまさに死活問題です。さらに韓国が『コウモリ外交』の末中華圏内に組み込まれればさらに不安定化するはずです。ひとまず、フィリピンが『満潮時に海に沈む暗礁であり、領海の基点にならない』として提訴し中国が『領土主権は裁判所に管轄権はない』と拒んでいたハーグの常設仲裁裁判所での審理が今後の行方を左右します。