『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

デフレトンネルを抜けるとそこは活躍社会ではなく格差拡大社会だった『日本のゆくえ』

2015-11-16 08:43:34 | 日記

アメリカは世界経済の中で際立って好調を維持しているように見えますが、実際は上位5%の超富裕層がさらに資産を増やしているに過ぎないようです。貧困で食糧支援を毎月受けている人たちは4700万人もいるようです。アメリカ政府が定める貧困ラインは4人家族で年収290万円以下、日本では貧困にカウントされないレベルかもしれませんが、物価が違います。アメリカは過去15年の間に30%も物価が上がり、デフレだった日本とは同じ年収でも生活の苦しさが違うようです。ポールクルーグマン教授が変節したように日本でもアベノミクスによる物価上昇に実質賃金や実質年金支給額が追いつかず、15年かけて徐々に中間層が没落していく道を突き進んでいくでしょう。筆者は本の中で『国家は中間層の没落から衰退へと進む』と論破しています。デフレ脱却を政策目標に掲げて経済運営をしてきましたが、トンネルを抜けるとそこは『中間層の没落による格差社会』だった。中間層が没落した国に未来はなく将来を悲観し自暴自棄になった劣悪事件やテロなどの脅威に怯える不安定な社会だった。

 

空前の株高に沸く米国で起きている本当のこと。そして、その米国を追いかけ続ける日本の未来。
富裕層と庶民、大企業と中小企業、中央と地方――中間層が没落した国はどうなるのか?

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