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ソフトバンクG孫正義会長窮地「中国で評価急落」ヤフー、日本テレコム、アリババ成功は過去

2020-05-08 09:01:26 | 日記

生き馬の目を抜くと称されて❝神格化❞されていた孫正義氏ですが、ライドシェアの「ウーバー」やシェアオフィスの「ウィーワーク」などの大型投資の大失敗で評価はがた落ちです。そうした中、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が保有していた米航空株を5兆円の損失を出しすべて売却しました。バフェット氏は新型コロナウイルスの感染拡大によって「世界が変わる」と語っています。バフェット氏は高齢ですが数々の危機を乗り越えてきた「投資の神様」は米国の明るい将来を信じつつも、コロナ後の世界を見据えて動き始めている。クリントイーストウッドの映画「人生の特等席」を思い出し筆者はバフェット氏に賭けます。今後、経済・投資の土台そのものが地殻変動し面白くなりです。

以下抜粋コピー

中国のテクノロジー界で神格化されてきたソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が窮地に立たされている。ウーバー・テクノロジーズやウィーカンパニーなどへの大規模投資で成果を出せず、内外から厳しい批判が噴出しているのだ。独立系経済誌『財新週刊』の「ソフトバンクのワーテルロー」と題した特別リポートから抄訳する。テクノロジー界において、”投資の神”のような人物とされるソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義。今まさに未曾有の困難に直面している。ライドシェアの「ウーバー」やシェアオフィスの「ウィーワーク」など、相次ぐ大規模投資の結果が冴えず、世界の証券・金融業界から改めて実力を問われているのだ。
孫正義は「勘定は大雑把だが自信満々」
多くのPE(プライベートエクイティ)業界関係者は、孫正義の投資手法を「PEの資金規模でVC(ベンチャーキャピタル)のように投資する」と総括。次のように評価している。
「巨額の資金で業界ライバルを制圧し、マーケットシェアを奪ってきた。孫正義のギャンブル道は、勘定は大雑把だが自信満々だ
彼の最大の成功は、2000年のアリババグループへの投資にほかならない。創業間もないECスタートアップのアリババに2000万ドル(約20億円)を出資すると決断した際、デューデリジェンス(訳注:投資対象の資産価値などの詳細な調査・分析)をいっさい行わなかった」
約20年後の昨年6月時点でソフトバンクグループはアリババの26%の株式を保有している。アリババの足元5200億ドル超の時価総額から単純計算すると、その価値は1400億ドル(約14兆円)近い。「この成功が、リスク無視の乱暴な投資スタイルの確立を後押しした。ソフトバンクグループは投資先企業への支配権を強く求める。さらにライバル企業を押しのけるため、スタートアップの企業評価額を吊り上げることが多い。高成長を期待して、類似企業との合併を仲介することも好む」(PE業界関係者)
これまでのソフトバンクグループの歩みは、孫正義62歳の強烈な個性と密接に結びついている。
「孫正義は個性が非常に強く、リスクを好む。ヤフーや日本テレコム、アリババへの投資は10年以上前の成功案件だが、それ以降は新たな潮流に追いつけず、いまだにアリババ投資の成功を再現したがっている」。孫正義の中国のビジネスパートナーは財新記者にそう語る。
投資コンサルティング会社、アトラス・キャピタル・アドバイザーズのバート・ハブシャは、「孫正義は大いに成功した連続起業家であり投資家だ。彼は先見の明を持ち、リスクをいとわない。ヤフーやアリババの件で賭けに出たことからも明らかだ」と話す。
「だが、孫正義は起業家の“ピッチ”(プレゼンテーション)にますますのめり込んでしまっている。身近な参謀の言葉に耳を傾け、自分が正しいと考える仮説を検証する必要がある」(バート・ハブシャ)。「アリババ株を売ってはいけない」
一方、ソフトバンクグループは債務問題を抱えているが、新たな資金調達は容易ではない。
業界関係者は「孫正義は投資界の重鎮だが、クレジット市場のルールには詳しくない。やみくもにムーディーズ・ジャパンの格付けを取り下げたことで、債券市場での資金調達の道は基本的に閉ざされたとみている」と語る(訳注:S&Pの格付けは取り下げていない)。
別の業界関係者は、「もともとソフトバンクグループはアリババ株を売って急場をしのごうとしていたが、”アリババ株を売ってはいけない”ことに気づいたようだ」と語り、次のように続けた。
「5Gに投資する資金がなければ、グループの柱である通信事業は値打ちがなくなる。(その資金を確保するには、アリババ株を持っていたほうが調達上有利だから)アリババ株を保有していることこそが、ソフトバンクグループ株の価値なのだ」
孫正義の資金調達戦略は、いまやアリババ株の価値が頼りとなっている。

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