検察官の定年を引き上げる自民党が急ぐ、検察庁法改正案は“官邸の守護神”の異名を取る黒川氏を検察トップの検事総長にするための奇策と見られ、それまでの法律解釈をいきなり変更する“超法規的措置”だと世間の批判を招いた。検察幹部にとっても定年延長は“寝耳に水”の話で、黒川氏の定年を前に予定されていた送別会が急きょキャンセルになった。これは検察史上初めてのことだという。黒川氏の定年延長を聞いて、稲田検事総長がこんな一言を漏らしていたのだ。「あっちがそうくるなら、こっちも考えがある」
「あっち」はもちろん安倍官邸。「こっち」は稲田総長をトップとする検察組織。「安倍官邸vs.検察」の闘いが火ぶたを切った。
「こっち」の考えとは何か?広島地検が着手した河井克行前法務大臣(衆院広島3区)の妻、河井案里参議院議員の選挙違反事件だ。検察は河井克行前法相の起訴・逮捕まで視野に入れているようです。
検察トップの稲田さんは65歳の定年まであと1年ある。本人が『辞める』と言わなければ定年まで辞めさせる手立てはない。黒川さんは半年延長しても8月には定年だから、稲田さんが辞めなかったら結局総長にはなれないからね。官邸対検察の威信を賭けた戦いは韓国だけではなく、日本でも勃発です。
以下抜粋コピー
自民党は10日の総務会で、国家公務員の定年を60歳から65歳に段階的に引き上げる関連法案を了承した。関連法案には、検察官の定年を引き上げる検察庁法改正案も含まれている。黒川弘務東京高検検事長の定年を延長するための政府による法解釈変更に異論があるとして、村上誠一郎元行政改革担当相は了承前に退席した。
関連法案は、6日の総務会で了承が持ち越されていた。鈴木俊一総務会長は記者会見で「法案そのものより、(黒川氏の定年を延長した)タイミングがいいのかとの意見もあった。しかし、しかるべきときには了承するかどうか諮らなければいけない」と述べた。