岸田首相は16日の日韓首脳会談に合わせ、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領を夕食会でもてなし、「融和ムード」を演出した。両首脳は夕食会の後、異例の「2次会」にも繰り出した。
夕食会は、東京・銀座の老舗日本料理店「吉澤」で行われ、裕子夫人と金建希(キムゴンヒ)夫人とともに松阪牛のすき焼きに舌鼓を打った。首相の地元である広島の日本酒「賀茂鶴」も振る舞われた。
この後、両首脳は東京・銀座の洋食店「煉瓦亭」に足を運び、通訳だけを交えて懇談した。両首脳とも背広を脱いで、ネクタイを外したという。同店は尹氏が過去に訪れたことがあり、オムライスやトンカツ、ハンバーグ、ハヤシライスなどを楽しんだ。
米国政府は、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の訪日によって日韓関係の改善が進むことを期待している。北朝鮮の非核化に向けた外交が停滞し、核・ミサイル開発の進展を許す状況下で、米国内では「無策」との批判も出ている。バイデン政権は批判をかわすためにも、日韓関係の改善を、日米韓の協力強化につなげたい考えだ。 「日韓の首脳会談を非常に歓迎している。米国の信頼できる同盟国同士が2国間関係を進展させようと努めている具体的な表れとなる」。米国務省のプライス報道官は14日の記者会見で、尹氏の大統領としての初訪日を高く評価した。 5月に広島市で開かれる主要7カ国(G7)では、日米韓の首脳会談開催も想定される。米国は、2022年10月に公表した「核態勢見直し」(NPR)で提案した日米韓の拡大抑止に関する協議も含めて、安保協力をさらに進めたい考えだ。韓国が変節しないことを祈るばかりです。