米大統領選は5日、投票が始まった。米国史上初の女性大統領を目指す民主党候補のカマラ・ハリス副大統領と返り咲きを狙う共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が争う。
米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」による世論調査平均(5日未明)によると、全米での支持率はハリス氏が48・7%、トランプ氏が48・6%となっている。
両候補は選挙戦最終日の4日、全体の勝敗を左右する激戦州に入り、最後の追い込みをかけた。ハリス氏はペンシルベニア州フィラデルフィアで選挙戦最後の演説を行い、「米国は新たなスタートを切る準備ができている」と強調。トランプ氏はミシガン州グランドラピッズで、争点の経済対策や不法移民対策に触れて「私たちは戦う。米国を再び偉大にする」と語り、選挙戦を締めくくった。
米大統領選は、全米の50州と首都ワシントンに割り振られた計538人の選挙人のうち、過半数の270人を得た候補が勝利する。米メディアによると、ハリス氏は選挙人226人を、トランプ氏は219人を固めており、僅差で競り合う激戦7州(選挙人計93人)の行方が焦点となっている。
大勢判明は、開票作業が順調に進んだ場合でも、6日未明(同6日午後)以降になる見通しだ。
世論調査ではZ世代女性の約7割がハリス氏支持の一方、男性では約6割がトランプ氏支持。背景には、 アメリカは女性の方が大学の進学率が高いなど、女性やマイノリティがだんだん社会に進出してきていて、男性たちは“自分たち男性の居場所がなくなっている”と感じている。そうした男性層に訴えかけるようなメッセージをトランプ氏は発信し続けた。