阿毘達磨倶舍論によると宇宙は、「成、住、壊、空」(つまり成立の成劫、安定の住劫、壊滅の壊劫、何も無くなった空劫)を繰り返しているとされます。そして住劫では、人々が「美食にふける」「性嬾惰になる」ことにより「刀兵、疾疫、飢饉」がおこり減劫(住劫のなかで人々の寿命が10歳まで縮む時代)となるとされます。(注1)注2)阿毘達磨倶舍論第十二「諸の有情虚誑語を起せしより、諸の惡業道は後後轉増す。故に此洲の人 . . . 本文を読む
「仏の身は三つに分かれるが(法身・報身・応身)それはただ一つの事を成し遂げるためである。一つの事とはいうまでもなく人々を助けることである。(金光明経・仏教聖典)」
以下「金光明最勝王經・分別三身品」です。
金光明最勝王經・分別三身品第三
(大師の「金勝王經祕密伽陀第二卷三身品(分別三身品第三)」には「三身(法・応・化)不異なり 四德(常楽我浄)は圓融す 應化は別なし 法身は同なること有り 法 . . . 本文を読む
西大寺光明真言会願文「南部州大日本国西大寺臥雲の沙門叡尊等至心合掌して異口同音に一切の仏宝に帰依し、一切の法寶に帰依し、一切の僧寶に帰依して而言さく。夫れ不空羂索毘盧遮那大灌頂光明真言は、我本師釈迦如来因位の昔、持念の時、無量無数の光明を放って三千大千の世界を照らし一切の魔軍を降伏し、一切の衆生を済度し、茲に神呪の力を藉りてもっぱら仏果の位を証す。かくのごとくならば則ち 法界智の所依となる也。月大 . . . 本文を読む
日本国現報善悪霊異記・中巻「極めて窮しき女千手観音の像に憑り敬ひ福分を願ひ以て大なる富を得る縁 第四十二」「海使みの女(あまのつかいみのめ)は諾楽(なら)の左京の九条二坊の人なりき。子九産み、極めて窮れること比なし。生活くること能はず。穴穂寺の千手のみ像にして福分を願ひ、一年に満たず。大炊の天皇の御世の天平宝字七年癸卯の冬の十月十日に不慮の外に、あえてその妹来り、皮櫃を姉に寄せて往きき。脚に馬の屎 . . . 本文を読む
・「大乗経典はさまざまな聴衆を予想しているが、その根本的特徴は瞑想の体験の描写であるいうことができよう。日常経験を超越した世界の体験を生き生きとした具体的な形象によって表現する。例えば仏陀が瞑想に入ると、その冥想中の体験・・十方の無数の世界にいる無数の仏陀や菩薩やその他の生き者行動や言語など・・・を列席者がすべて具体的な形象とっして把握する。そいこには距離や時間やその他の制約はもはや存在しない。し . . . 本文を読む
掃除の功徳について「釈氏要覧」に次のようにありました。『掃地、仏、逝多林におわすとき地不浄なるを見て衆生を樂福ならしめ勝福田に淨業を植えんと欲して、仏即ち自ら箒をとり掃はんとす。時に大聲聞見て、皆箒をとりて共に掃く。仏曰く、およそ掃くことについていわば、地に五勝利あり。一には自らの心を清淨にす。二には他者の心をして清淨ならしむ。三つには諸天歡喜す。四つには端正業を植る。五には命終して當に天上に生ま . . . 本文を読む
「為空也上人供養金字大般若經願文(三善道統)」(これは空也上人が天歴四年950に衆生の疫病災害苦を抜かんと欲して14年かけて大般若経の書写を完成し鴨川で仮設の仏殿を建て六百人の高僧を招して供養するとともに伎楽説法授戒を行ったことを大般若経の内容を基に書いたもので空也上人の意を体して書いたものです。上人の庶民の苦しみへの思いが切々と伝わる内容です。)
「敬白。奉書寫供養金字大般若經 . . . 本文を読む
天皇以下全国民が「般若の四句の偈」を唱えて疫病を退散せよとの勅令。『続日本紀』天平宝字二年758八月丁巳。18日、淳仁天皇の勅令として、「般若の四句の偈」を唱えることを命じています。『九宮経』という中国の暦学書によれば、来年は三合が会う不吉な年であり、様々な自然災害や疫病が流行する、よって天皇はじめ国を挙げて「般若の四句の偈」を念ぜよ、官吏は通勤の道路上でもこの「般若の四句の偈」を読誦して、災いを . . . 本文を読む
太上感応篇(道教の経典。南宋 の李昌齢 が太上老君 (老子) のお告げをまとめて編んだ)
「・・・夫れ心に善を起こせば、善いまだつくらずと雖もすなわち吉神すでに之に随う。或は心に悪をおこせば悪いまだ作らずといえども而なわち凶神すでにこれに随う。其れかって悪事を行うこと有と雖も、後に自ずから改め悔いて諸悪莫作、衆善奉行(すれば)、久しくして必ず吉慶を獲、所謂禍を転じて福となすなりと。故に吉人善を語 . . . 本文を読む
今日13日は月遅れ「盆の入り」です。8月13日から16日が月遅れ『お盆』です。13日に迎え火(むかえび)と焚き、ご先祖様をお宅にお迎えします。迎え火の変形として有名なのが盆提灯です。門前に吊された提灯は、祖霊がやってくるための目印であり、またその家の中に祖霊が滞在しているしるしであるとされ鎌倉時代からこの盆提灯の風習は行われています。かつてお墓が近かった時代には、お墓まで出迎えにいくことが珍しくな . . . 本文を読む
「日光山縁起(原文)」
(あらすじは以下にあり。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiU3PLrjdz4AhXXd94KHUhhCcMQFnoECAUQAQ&url=https . . . 本文を読む
「大般涅槃經金剛身品第五」に「迦葉よ、衆に三種あり。一は犯戒雜僧。二は愚癡僧。三は清淨僧なり。」とあります。
これは宗教者一般に言えることでしょう。今の世に新興宗教はもちろんですが「清淨」といえる宗教者はなかなかいないでしょう。みな「犯戒雜宗教者」「愚癡宗教者」だらけです。例外はほんのまれにありますが・・・。 . . . 本文を読む
Q,仏説盂蘭盆経で7月15日の「僧自恣日」に衆僧供養をしなさいとおしゃっているのはなぜですか?A,印度では4月15日より7月15日までの90日を九旬安居と称して衆僧が一箇所にこもり修行する大切な期間とされました。この安居の結願日が七月一五日であったためこの日を僧自恣日 としたのです。自恣とはこの間の所行に過失があったかどうかを他の大衆から恣(ほしいまま)にあげさせそれにより懺悔するのです。衆僧に供 . . . 本文を読む
仏説盂蘭盆経聞くこと是のごとし。 一時あるとき仏、舎衛国しゃえいこく祇樹給孤独園ぎじゅごいっこどくおんにましましき。大目乾連だいもくけんれん 始めて六通をえて 父母を度して 乳哺之恩ほうにゅうほしおんに報ぜんとと欲す。 即ち道眼をもって 世間を観視し、 其の亡母を見るに 餓鬼中に生じ、 飲食を見ず 皮骨連 . . . 本文を読む