山伏し生活の起り
一体山伏しの為事は、何から始まつたかと言ふと、あれは元来、仏教から出て居るのではない。日本の古い神々の教へが、さうした形をもつてゐたので、村の若者を山籠りをさせて、男にする事が、其一つであつた。此時期が、後の山伏しの精進・行と言はれるものであつたので、山伏しの籠りに行くのは、即、若者になりに行つた風習の名残りである。
此風習は、山伏しを専門にしない者の間にも残つた。近年まで、羽 . . . 本文を読む
神道(注)の新しい方向
(注、神道の定義について
津田左右吉「日本の神道」では神道の定義として
1、日本の民族的風習としての神道
2、神の権威・力・はたらき・しわざ・神としての地位・神であること・神そのもの
3、民族的風習としての宗教に何らかの思想的解釈を加えたもの(例、両部神道、唯一神道、垂加神道)
4、特定の神社で喧伝されているもの(例、伊勢神道、山王神道)
5、日本に特殊な政治もしくは道徳 . . . 本文を読む