福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

金山穆韶『大日経綱要』の要約その24

2014-11-14 | 諸経
第七、八心
我に執着するもの、あるいは善悪因果の理をしらないで悪業を行ずる第一住心のものが善心を起こし、徐々に自分のすばらしい本性を悟に至る過程は一つではないが、大日経には「悪業を行じ、物欲に耽着しているものが、反省し節食がかえって身にとってよいことでると感じ、節食しようとの念を起こすのは善心の種子がはじめて生ずるものである」といっている。世の中には、仁義慚愧等を行ずる者は人が称賛するから自然に善をなすものがあり、或は世に幾多の災禍がおこるところから自ら善心を生ずるものあり、或は世の善智識の教えにより善心を生ずるものあり、或は自ら自心本来の霊性に目覚めて善心を起こすもの、或は多食が諸々の災いを起こすのを見て節食しようとするもの等あるがこうして節食しようという心から徐々にその善心が増長していく相を八心として展開している。八心とは「種子、牙、疱種、葉種、敷華、成果、受用種子、(嬰童)無畏心」である。種子心とは節食または一日食せないこと。此の節食分を父母等の親戚に施与するのを牙といい、更に他人に施すのを疱種心といい、他人のうちでも器量高徳のものに与えるのを葉種心といい、歓喜の念を以て人格の高い人に与えるのを敷華心といい、進んで信愛の念を以て人格者に供養するのを成果といい、天上界の諸天神に供養すれば現当二世の安楽が得られるとしてこれらの教えを奉修し、十善戒等の戒律を保っているのを第七受用種子、第八(嬰童)無畏心とする。




祕密主。愚童凡夫
類猶如羝羊。或時有一法想生。所謂持齋。彼
思惟此少分。發起歡喜。數數修習。祕密主。是
初種子善業發生。復以此爲因。於六齋日。施
與父母男女親戚。是第二*牙種。復以此施。
授與非親識者。是第三疱種。復以此施。與器
量高徳者。是第四葉種。復以此施。歡喜授
與伎樂人等及獻尊宿。是第五敷華。復以此
施。發親愛心而供養之。是第六成果。復次祕
密主。彼護戒生天。是第七受用種子。復次祕
密主。以此心生死流轉。於善友所。聞如是言。
此是天大天。與一切樂者。若虔誠供養。一切
所願皆滿。所謂自在天。梵天那羅延天。商羯
羅天。黒天自在4子天日天月天龍尊等。及倶
吠濫。毘沙門。釋迦。毘樓博叉。毘首羯磨天。
5閻魔閻魔后。梵天后世所宗奉。火天。迦樓
羅子天。自在天后。波頭摩。徳叉迦龍。和修
吉。商佉。羯句啅劍。大蓮。倶7里劍。摩訶尼。
8阿地提婆。薩陀。難陀等龍。或天仙。大圍陀
論師。各各應善供養。彼聞如是。心懷慶悦。殷
重恭敬。隨順修行。祕密主。是名愚童異生。生
死流轉無畏依。第八嬰童心。祕密主。復次殊
勝行。隨彼所説中。殊勝住求解脱慧生。所謂
常無常空。隨順如是説。祕密主。非彼知解空
非空常斷。非有非無倶彼分別無分別。云何
分別空。不知諸空。非彼能知涅槃。是故應了
知空離於斷常
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