華厳経巻十明法品第十四
・・佛子よ、云何が菩薩摩訶薩は其の所應に随って而も衆生を化するや。
此菩薩は諸の衆生の所宜の方便を知り、諸の衆生の種種の因縁を知り、
諸の衆生の心心所の念を知る。
心念を知り已りて、對治法を教える。
貪欲多き者には不淨觀を教え、瞋恚多き者には大慈觀を教え、愚癡多き者には教えて
一 切 諸法を分別せしめ、
三毒等分の者には教えるに勝智法門を具足するをもってし、
生死をねがう者には三種の苦を教え、
諸有に著する者には空の法門を教え、
懈怠の衆生には精進を行ずることを教え、
我慢の衆生には平等觀を教え、
心諂曲の者には菩薩心は寂靜にして非有なることを教える。
是の如く一切諸の煩惱の患には、教えるに無量の對治法門をもってす。
・・・菩薩は是の如く、常に能く一切衆生を化度し、而も心寂定にして未だ曾散乱せず。
一切の諸の波羅蜜を捨てず、六波羅蜜を具足莊嚴す。
普く一切群生類の為の故に、悉く能く内外諸有を捨離して而も未だ曾って慳吝之心を起こさず。是を名ずけ て清淨檀波羅蜜とす。
又復た持戒の相を生ぜざるが故に、戒において著することなし、是を名ずけて清淨尸波羅蜜とす。
悉く能く一切諸苦を堪忍し、好を聞くも惡を聞くも心に憂喜なく、未だかって傾動せざることなお大地の如し。これをなずけて清浄羼提波羅蜜とす。・・
・・佛子よ、云何が菩薩摩訶薩は其の所應に随って而も衆生を化するや。
此菩薩は諸の衆生の所宜の方便を知り、諸の衆生の種種の因縁を知り、
諸の衆生の心心所の念を知る。
心念を知り已りて、對治法を教える。
貪欲多き者には不淨觀を教え、瞋恚多き者には大慈觀を教え、愚癡多き者には教えて
一 切 諸法を分別せしめ、
三毒等分の者には教えるに勝智法門を具足するをもってし、
生死をねがう者には三種の苦を教え、
諸有に著する者には空の法門を教え、
懈怠の衆生には精進を行ずることを教え、
我慢の衆生には平等觀を教え、
心諂曲の者には菩薩心は寂靜にして非有なることを教える。
是の如く一切諸の煩惱の患には、教えるに無量の對治法門をもってす。
・・・菩薩は是の如く、常に能く一切衆生を化度し、而も心寂定にして未だ曾散乱せず。
一切の諸の波羅蜜を捨てず、六波羅蜜を具足莊嚴す。
普く一切群生類の為の故に、悉く能く内外諸有を捨離して而も未だ曾って慳吝之心を起こさず。是を名ずけ て清淨檀波羅蜜とす。
又復た持戒の相を生ぜざるが故に、戒において著することなし、是を名ずけて清淨尸波羅蜜とす。
悉く能く一切諸苦を堪忍し、好を聞くも惡を聞くも心に憂喜なく、未だかって傾動せざることなお大地の如し。これをなずけて清浄羼提波羅蜜とす。・・