柳宗悦の「民芸」のコンセプトは「妙好人」にあったことを発見しました。
「美の国と民藝・柳宗悦」「ちょうど科学者が少しでもこの世を真理に近づけたいと仕事に勤いそしむように、私は生きている間に少しでもこの世を美しくしてゆきたいと念じている者です。宗教家の身になれば、どうかして神の国をこの世に具現したいと希うでしょう。同じように私は美の国をこの世に来したいばかりに、様々なことを考えまた行おうとしているのです。
・・・
何の摂理か、かえって多数な廉価な民藝品に美しいものが豊富にあるのです。民藝品であると云うことと美しい作物であるということとには、密接な関係が潜んでいるのです。そうしてそれ等のものに美の標準をすら学ぶことができるのです。ちょうど一文不知の者にかえって信心の精髄が宿るのと同じなのです。そうして下根の凡夫にかえって救いが誓われているあの他力の妙理がここにも見られるのです。凡庸な民器と見過ごされがちな品々に、豊な美が契われているとは、何たる大きな福音でしょうか。これあるがために美の国の具現に対し私は燃ゆる希望を抱くのです。・・」
「美の国と民藝・柳宗悦」「ちょうど科学者が少しでもこの世を真理に近づけたいと仕事に勤いそしむように、私は生きている間に少しでもこの世を美しくしてゆきたいと念じている者です。宗教家の身になれば、どうかして神の国をこの世に具現したいと希うでしょう。同じように私は美の国をこの世に来したいばかりに、様々なことを考えまた行おうとしているのです。
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何の摂理か、かえって多数な廉価な民藝品に美しいものが豊富にあるのです。民藝品であると云うことと美しい作物であるということとには、密接な関係が潜んでいるのです。そうしてそれ等のものに美の標準をすら学ぶことができるのです。ちょうど一文不知の者にかえって信心の精髄が宿るのと同じなのです。そうして下根の凡夫にかえって救いが誓われているあの他力の妙理がここにも見られるのです。凡庸な民器と見過ごされがちな品々に、豊な美が契われているとは、何たる大きな福音でしょうか。これあるがために美の国の具現に対し私は燃ゆる希望を抱くのです。・・」