今日は玄奘三蔵の示寂された日です。麟徳元年2月5日(664年3月7日)、玄奘は翻訳に携わっていた玉華宮で62歳で寂しました。貞観3年(629)27歳で瑜伽師地論と唯識論の奥義をきわめるべく国禁を犯して出国、タクラマカン砂漠天山山脈を越え三年かけて苦難の末印度に渡りナーランダー寺院で戒賢論師に師事して唯識の奥義を極め、唐を発って17年後、貞観19年(645)に仏像・仏舎利のほかサンスクリット(梵語)の原典657部を携えて、長安に帰りました。玄奘44歳でした。帰朝後は唐の黄金期貞観の治の時代で太宗の一大支援を受け訳経に取り組み大般若経600巻をはじめ74部1335巻を訳しました。現在読誦されている般若心経は玄奘三蔵の翻訳になるものです。印度の戒賢論師の流れを汲み法相宗の開きました。阿頼耶識を根本識とし,一切は識の造り出したものであるとするものです。日本には行基の師 道昭が入唐して直接玄奘から相承し、法相宗を興隆、興福寺、法隆寺、薬師寺の三大本山を形成しました。以前坂東三十三ヶ所観音霊場巡拝で参拝した十二番札所慈恩寺で境内の十三重塔の三蔵法師玄奘ご遺骨を拝んだのを思い出します。
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