今日は雛祭りです。雛祭りの始まりは中国からの「曲水の宴」(注1)と古来日本の、「罪穢れを払う儀式」(注2)の一体化によるとされます(五來重「宗教歳時記」)(注1)(「荊楚歳時記(6世紀)」に「三月三日、四民並びに江渚池沼の間に出で流杯曲水の飲を為す。」隋代の杜公瞻の註に「今三月桃花水の下、招魂続魄するを以て歳穢を祓除すと。周礼に、女巫、祓除釁浴(きんよく「釁」は香料をからだに塗ること。「浴」は湯水 . . . 本文を読む
往生兜率密記(無量壽院尊海)・・2
巻上兜率所在第一
夫れ兜率とは六欲天の中、下より第四の天也。此には知足と云ふ。倶舎論に依るに、海を去ること三十二万踰繕那なり。空に依りて寶雲を地と為す。婆沙論に依るに、其の地縦広十六万由旬なり。十住論に曰く、若し異生等、上の下品の十善を修せば則ちその中に生ず。俱舎に云く、手を執りて婬を為し彼の天の膝の上に随って童男童女化生すりことあり、初生は八歳の人の如し、 . . . 本文を読む
(作者略傳
無量壽院尊海傳
釈尊海、字は秀伝。備之後州福山の人、水野日向慶胤の族なり。稟性温裕、牆宇嵬獄。穉(わかく)して遐暢(かよう・遠くまで有名)の量あり。母氏・羇絆すべからず。信州寶憧寺海義に投ず。義、風骨宏度に服して祝髪して緇衣を付し、三密瑜伽を以てす。年進具(具足戒)に至って抗志未種を遂覧して神解を策發せんと欲し、即ち途を取りて祖窟に詣り。偏に雲霞に耽り名を学籍に掛く . . . 本文を読む