ちいさな春など 探しに行ってみたいです
あるとき私は、中野駅にいました。 中野駅は、JR足尾線から わたらせ渓谷鉄道に移行するさいに誕生した、小さな無人駅です。
私が始めてこの地を訪れた頃、周囲には田んぼが広がり、あぜ道には季節の草花が咲いていました。
ゆり、サルビア、曼珠沙華。 稲の色づきと共に咲く花の種類も変わり、のどかな田園風景の中を 小さな列車がトコトコ走る、思い出深い場所なのでした。
久しぶりに訪れた中野駅周辺は、私の記憶にある風景とは雰囲気が違っていました。 線路に沿って、桜並木が出来上がっていたのです。
わたらせ渓谷鉄道の開業当時から、ボランティアの方々の手によって少しずつ、沿線に桜が植えられていきました。 細く頼りなげに見えた桜の苗木は、今では見違えるように成長し、大きく枝を伸ばしています。
さっきから、ウグイスたちの鳴き声がとてもにぎやかです。 それにまざって、突然、キジのかん高い声が響きました。 振り向くと、20mほど離れた草むらに2羽のキジが居るではないですか! こうなると、のんきに鉄道の写真なんて撮ってる場合じゃありません ( 笑 )。 初めて見る光景に戸惑い、カメラもブレぎみです。
「 こないだ、○○ちゃん家の畑に、イノシシが出てね、だいぶ荒らされてたいねー 」。
農作業の手を休めて、おじいちゃんが話しかけてきました。 聞けば、以前、国鉄に勤めていて、この足尾線で保線の仕事をしていたと言います。
「 最近は畑を耕す人が居なくなったから、昼間でもイノシシが出るんだよ 」。
そう言われてみると、誰も耕さなくなった畑に、イノシシが土を掘り返した跡があちこちにありました。
カメラをビデオカメラに持ち替えて一年半。 今まで気付かなかった ( 関心を持たなかった ) ものが、気に留まるようになりました。 川のせせらぎ、小鳥のさえずり、風の音など、周囲のあらゆるものに目が向く様になると、自然にシャッターチャンスも増えていきました。 サルやタヌキや鹿、サギのエサの捕獲。 渡り鳥の姿など。
風景との出会い、人との出会い、気象現象との出会い、動物との出会いなど。 じっとしていたら何も始まらない。 動けば動くほど、いろいろなものに出会えるのだと、今さらにして思うのでした。。。
< 今回使用した写真はすべて、ビデオカメラで動画として撮影し、静止画として切り出したものです >
あるとき私は、中野駅にいました。 中野駅は、JR足尾線から わたらせ渓谷鉄道に移行するさいに誕生した、小さな無人駅です。
私が始めてこの地を訪れた頃、周囲には田んぼが広がり、あぜ道には季節の草花が咲いていました。
ゆり、サルビア、曼珠沙華。 稲の色づきと共に咲く花の種類も変わり、のどかな田園風景の中を 小さな列車がトコトコ走る、思い出深い場所なのでした。
久しぶりに訪れた中野駅周辺は、私の記憶にある風景とは雰囲気が違っていました。 線路に沿って、桜並木が出来上がっていたのです。
わたらせ渓谷鉄道の開業当時から、ボランティアの方々の手によって少しずつ、沿線に桜が植えられていきました。 細く頼りなげに見えた桜の苗木は、今では見違えるように成長し、大きく枝を伸ばしています。
さっきから、ウグイスたちの鳴き声がとてもにぎやかです。 それにまざって、突然、キジのかん高い声が響きました。 振り向くと、20mほど離れた草むらに2羽のキジが居るではないですか! こうなると、のんきに鉄道の写真なんて撮ってる場合じゃありません ( 笑 )。 初めて見る光景に戸惑い、カメラもブレぎみです。
「 こないだ、○○ちゃん家の畑に、イノシシが出てね、だいぶ荒らされてたいねー 」。
農作業の手を休めて、おじいちゃんが話しかけてきました。 聞けば、以前、国鉄に勤めていて、この足尾線で保線の仕事をしていたと言います。
「 最近は畑を耕す人が居なくなったから、昼間でもイノシシが出るんだよ 」。
そう言われてみると、誰も耕さなくなった畑に、イノシシが土を掘り返した跡があちこちにありました。
カメラをビデオカメラに持ち替えて一年半。 今まで気付かなかった ( 関心を持たなかった ) ものが、気に留まるようになりました。 川のせせらぎ、小鳥のさえずり、風の音など、周囲のあらゆるものに目が向く様になると、自然にシャッターチャンスも増えていきました。 サルやタヌキや鹿、サギのエサの捕獲。 渡り鳥の姿など。
風景との出会い、人との出会い、気象現象との出会い、動物との出会いなど。 じっとしていたら何も始まらない。 動けば動くほど、いろいろなものに出会えるのだと、今さらにして思うのでした。。。
< 今回使用した写真はすべて、ビデオカメラで動画として撮影し、静止画として切り出したものです >