最近は録溜め映画が捌けなくて苦労している、でそんな中また見事な映画にぶち当たった。
チャップリンの映画は条件(暇があって観る気があって=素直なハッピーエンドは少ない)が揃わない限りは見ない、この「ライムライト」も期待にたがわずの名作だったし、観たらやはり面白い。
137分と尺も長いが、これは劇中劇に結構時間を割いていて、それをチラ観でなく堪能もさせてくれる。
”ライムライト”という言葉が気になって調べてみたら、電球が普及する前は舞台照明にしようされた石灰灯(酸素と水素を燃やして棒状の石灰を加熱するややこしい仕組み)のことらしい。後に転じて「名声」。
〔内容〕
人生への絶望から自殺を図った踊り子テリーを救った老道化師カルベロは、愛に溢れた笑顔をもって彼女を元気づけた。今の彼には、かつての栄光はなく、生活も楽ではなかったが、何故かこの少女を見捨てることはしのびなかったのだ。大切にしているバイオリンさえも質に入れ、彼女の回復を祈るカルベロ。そして彼はそれまで気乗りしなかった舞台にも立つ決心をするが……。(出典:全洋画オンライン)
適当な距離感のある恋愛感情が良いし、劇中劇でバレエをさんざん見せるがこれも良い、おまけにチャップリン自身のボードヴィリアン振りもたっぷり見せてくれる。
ともかく主演、監督、音楽、脚本と何でもこなすこの人は不世出の天才かもしれない、そして彼の映画のリメークは絶対に無理だろうと思う。
Limelight / Terry's theme ライムライト / テリーのテーマ