これはまた初見の面白い映画「コリーニ事件」。
好きな法廷劇であり、ドイツの戦中戦後の闇を描いていて緊張感たっぷり、ドラマとしても面白く作られている、何よりもほとんどが知らない役者さんたちだから先入観も無い。
でも二人だけなじみの役者がいた、フランコ・ネロと過去にみたドイツ映画の名優アレキサンドラ・マリア・ララとか。
〔内容〕
新米弁護士のカスパー・ライネンは、思いがけず大きな事件の国選弁護人に任命され意欲をみせる。そ
れは、ドイツで30年以上模範的市民として暮らしてきたイタリア出身の男ファブリツィオ・コリーニが、経済界の大物を殺害したというもの。
しかし被害者がカスパーの少年時代の恩人ハンス・マイヤーだったことで戸惑いを隠せない。
しかも法廷で対決する遺族側には、彼が大学時代に刑法を教わった伝説的な刑事事件弁護士リヒャルト・マッティンガーがついていたにもかかわらず、コリーニは犯行の動機を頑なに語ろうとせず、すっかり弁護に行き詰まるカスパーだったが…。
(出典:全洋画オンライン)
この映画で犯行に使われた銃が’ワルサーP38’(ルパン3世とU.N.C.L.Eエージェントの採用銃)なので何となく過去のナチス絡みの動機であること、および結末も何となく予想出来るのだが、緊張感ある法廷劇が結構最後まで引っ張ってくれた。
それとフランコ・ネロの演技(なのか監督の力量なのか?)はこの映画全体を引き締めている、そんな中で主人公は’ただの狂言回し’の様な存在。
この映画はかつて見た「顔の無いヒトラー達」以来の戦後ドイツの良心みたいな内容で、第三帝国と決別した国とそれが出来ない国の違いを感じる内容。