しっとりとさわやかに感動させてくれた「わが谷は緑なりき」という映画。
群像劇の様な趣もあるが、家族愛やら男女の淡い恋愛、そして主人公の少年の成長物語、子役が輝くと映画全体が輝く。
そしてたびたび登場するのおっさん達(炭鉱労働者)の唄う讃美歌がとても力強くて感動的。
この映画はかつてのTV名画劇場で放映されて多分観ているが、やはりノーカットでCM抜きで観るのは良い。
日曜の午後を有意義に過ごすことが出来た。
(これは映画館でじっくりと味わう価値があると思う)
〔内容〕
19世紀のウェールズの炭鉱町。ヒューはモーガン家の末っ子で、家の男達はみな炭鉱で働く。
学校ではいじめられっ子でも、皆の励ましで悪童に立ち向かい認められる芯のしっかりした少年だ。
石炭産業は不況で、賃金カットに抵抗し、組合結成の動きが高まり、長兄イヴォーを始め、一家の若者たちはその先鋒に立つが、父(D・クリスプ)はこれに反対。息子たちは家を出、姉のアンハード(M・オハラ)とヒューだけが残される。
新任の牧師グリフィド(W・ピジョン)と姉は秘かに魅かれあっているが、禁欲的な彼を前に、姉は不本意な結婚を承諾、南米へ渡る。川に落ちた母を助けて凍傷になったヒューを親身に励まして以来、グリフィドとは固い絆で結ばれ、彼の奨めでヒューは文学の世界に目覚める。が、長兄が事故死し、ヒューは止むなく学校を中途で辞め、兄に代わって働く。姉が実家に戻った時、グリフィドとの心ない噂が立つが、牧師は卑俗な村人の心を責め、教会を去っていく。ちょうどその日、落盤で父までが犠牲になるのだった……。
最近のモノクロ・スタンダードサイズの映画はデジタル・リマスターされているせいかとても画面が綺麗。
それとこの映画は画面の造りが見事でビックリするくらい綺麗。(モノクロだからかも)
そろそろ名画座巡りでも再開しようかな。