権助の冒険

ノンセクションでぼちぼちと。

「最後の忠臣蔵」

2012-06-12 07:08:41 | 映画
最後の忠臣蔵」、久々に邦画で当たりを引いた。
そもそも「忠臣蔵」という不条理なあだ討ち話はあまり好きでは無いが、この話は後日談との触れ込みで見てみた。
そしたら驚いたことに大変な名作。
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10年以上前に立川談志が、「講談」が語るのは、赤穂浪士四十七士。落語が語るのは四十七士に成れなかった赤穂の平凡な人々(藩士)、と言ったのを思い出す。
役所浩二がぴたりとハマッて、可音を演じる若手女優がすばらしい、そしてこの二人が 「父と娘」とも「主従」とも「男と女」とも取れる微妙な関係を見事に演じて、落語の人情話の様な終りとなる。
またこの作品は日本映画的な「はっ」とする画像の美しさがあり、昨今のCG氾濫映画の多い中では特筆すべき美しさ。
わけても着物が小道具として効果的に使用されている。
人形浄瑠璃がところどころに暗示的に挿入されて勝手に先入観を持ってしまうのがちょっと気にいらないし、突っ込みどころもいろいろとあるが、全体として良く仕上がっていたと思う。
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ともかくこんな邦画なら金払っても良いと思うし、日本の映画はこういう作風に金を掛けるべき。
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2 コメント

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封切りで いち早く見ました、、、感銘を受けた映... (四方山・山荘)
2012-06-17 21:37:31
封切りで いち早く見ました、、、感銘を受けた映画でした
すでに亡き主君の願いを『成し遂げる』忠義は武士道の真髄の極みとして
かな手本 忠臣蔵として元禄の江戸の芝居となったのでしょう

忠義は あだ討ちの形をもって主君の無念を晴らし切腹で終わりました
その あだ討ちに至るまで 思いを昇華できずに 藩を去った多くの家臣や武士も多く
忠義の道を閉ざされあだ討ちに参加できずに 無念を果せずに。
 内蔵助の命を受け 一人・子孫を生かさんが為の忠義の形が「最後の忠臣蔵」でした。
主従との約束を果す生涯は 思いを昇華し切れずに藩を去った生き残りの家臣にも云えないものでした。『成し遂げる』とは 大石内蔵助との約束を果した先で成し遂げられました。 
これで主君の許に行ける。忠義のひとつの形として、、亡き主君の近くに行く、、、これも武士道なのでしょうか。 命とは 自然に”とぼれる”ように消費するようでもあり。削るように減って行くとも思えます。命ともいますが 姿が生れる事もまたどちらも不思議でなりません。
四生の一つ一つを考えて見ます 『そのとき 蓮華より「化生せん」』



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実は「忠臣蔵」はそれほど好きではないのですが、... (権助)
2012-06-18 06:53:24
実は「忠臣蔵」はそれほど好きではないのですが、外伝は結構面白いですね。
この映画は良く出来ていて、邦画に希望をみ見た思いです。
娘を持った親父を泣かせるシーンも多いですし。
栃木の友人は最後のシーンで「ばかやろー」と叫んだそうです。賛否両論あるラストでした。
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