恋い焦がれた映画「幕末太陽傳」をとうとう観た。
池袋の怪しげな場所に構える’新文芸座’なる小屋で本日のみの上映、集うは爺いばっかしで婆がちらほら。
まぁ本日は仕事始めも多いから暇な年寄りしか集まらない番組を組んだのかも知れない。
ともかく玄人筋の評判の高い映画で、落語ファンとしては必見の古代映画、で観たところは見事な一作。
「居直り佐平次」を軸に人情話の「品川心中」「三枚起請」「お見立て」「文七元結」をパーツのごとく散りばめて、警戒なテンポ、それに日活の二枚目スター(石原裕次郎、小林旭、二谷英明ら)をみごとなまでに脇に置いて、ともかく楽しめる。
川島雄三という監督は遊郭から仕事に通った人らしく、遊郭の楽屋裏を結構詳しく見せてくれて、これも知らない世界のことなので貴重。
映画『幕末太陽傳』予告編