感情的脆弱性が BPDの第一の材料です。
ふたつ目の材料は、 非承認的な環境であり、
時間が このふたつの材料を引き合わせます。
ただし、 あなたの家族や親族が BPDをもったとしても、
それはあなたの責任ではありません。
非承認的な環境というのは 色々なものがあり得るのです。
非承認的な環境とは、 子供が必要とする形で 子供に反応しない環境です。
非承認とは、 子供の経験を否定しようとするものです。
子供の言動を、 不正確, 非現実的, 取るに足らない, 病的だなどと扱うのが、
非承認的なメッセージです。
非承認は 子供の経験に矛盾するものです。
環境が非承認的なものとなるのは、
非承認的なメッセージが蔓延し、 何度も何度も繰り返される場合です。
親は、 ひどい, 虐待的な, 感受性のない人間でなくても、
子供に善意しか持っていなくても、 非承認的な環境を作ってしまいます。
感情的に脆弱な子供が、 何を必要としているか 分からないだけなのです。
子供が 感情的に過敏に反応することと、
子供の感情が 長引くことを理解しなかったので、
子供が感情調節を学ぶのに 力を貸せなかったのです。
家庭が 子供の環境の大きな部分を形成しますが、
非承認的な学校が 強く影響することもあります。
感情をコントロールすべきだとする 社会全体が、
感情的な子供に、 非承認的メッセージを与え続けることもあります。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]