「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

非承認的な環境のタイプ (1)

2015年10月07日 19時52分45秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
○ 「良い調和」 がないところ
 
 時として、
 
 極度に感情的に過敏な子供が、 感情レベルの低い人たちの 家族に生まれます。
 
 親は 自分の感情の調整は巧みでも、
 
 子供が感情的過敏さに対処する 方法を示すことができません。
 
 ただ、 そのような子に驚愕し、 困惑してしまうのです。
 
 BPは 外的に自分自身を調整し、 他人に依存します。
 
 BPの多くが、 共感的な人と恋に落ちます。
 
 ただし、 非承認的な環境は、
 
 親が子供を破壊しようとして 作ったものではないのです。
 
 ほとんど分からないうちに、 BPの家族は 子供の経験を否定してしまいます。
 
 あるBPは、 周りの人々から、 したくないことをするように強制されていました。
 
 誰も自分に耳を貸さない, 自分が望むことは否定される,
 
 自分は自分で決断を下す能力がない、 という経験を重ねていきます。
 
 そのため、 自分が嫌っている 関係と仕事に留まっていて、
 
 絶望して自殺を考えるようになったのです。
 
○ 「泣くところを 決して見せてはいけない」
 
 人々が 多くの感情を許すのが難しく、 感情を封じようとする 環境が存在します。
 
 多分 そのような環境における親は、
 
 感情を表に出すのは 下品だと考えるように 育てられたのです。
 
 例えば、 子供が テストで悪い点を取って 動揺しているのに、
 
 「メソメソするのはやめなさい」 と言われると、
 
 子供の振る舞いが理解される コミュニケーションがありません。
 
 「メソメソしない」 ということは、
 
 ほとんど ある種の魔法の道具のように 思われてしまいます。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
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