「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

承認の6つのレベル (2)

2015年10月18日 19時57分07秒 | 「BPDをもつ人と良い関係を築くコツ」
 
レベル2: 鏡のように映し出す
 
 相手の人が言ったことを、 正確に聞いたと 伝えることが必要です。
 
 発言を一言一句 繰り返す場合もあります。

 オウム返しにならないためには、
 
 発言の要点をつかんだことを 分かってもらえるように、 言葉を言い換えてください。
 
 一言一句繰り返しても、 要点を言いなおしても、 
 
 自分がナンセンスだと感じている人に、 その人を理解できると伝えることになります。
 
レベル3: はっきり述べられていないことに 言葉を補う
 
 これは、 質問形式で表現すると うまくいくでしょう。
 
  「~~ですね? 当たっていますか?」 「~~ではありませんか?」 などです。
 
 間違った場合は、 意識し続ける (レベル1) 質問で フォローすることです。
 
  「あなたが本当に心配しているのは 何ですか?」  と言えるでしょう。
 
レベル4: 個人史や生物学の観点で 承認する
 
 例えば、 5才のときに 嵐で家を消失してしまった女性が、
 
 稲妻が光ると クローゼットの中に座り込んでしまいます。
 
 現在から見れば、 彼女の行動は承認しがたいことです。
 
 しかし個人史のために そうするのは当然と言えます。
 
 まず、  「あなたが嵐の間、 クローゼットに隠れたくなる 理由は分かります」
 
 と言うことができるでしょう。
 
 それから、 クローゼットに隠れるのは 役立たないことへと話を進めます。
 
 もうひとつは、 その人の生物学的観点からの承認です。
 
 生理的特徴, 身体的問題が 行動に影響します。
 
 例えば、 ADHD (注意欠陥/多動性障害) や、 椎間板に問題がある人は、
 
 長時間教室に座っていることは 困難です。
 
 その人を病気扱いせずに、 その人の行動が意味をなす点を 発見することです。
 
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
 (星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする