(前の記事からの続き)
BPが あなたの助けを受け入れられず、 何も提案できない場合は どうでしょう?
可能であれば そのままにしておきましょう。
感情的リアクションは やがて終わりになるでしょう。
あなたができるのは、
忘れるべきだ, 過剰反応しているなどと、 非承認を行なわないことだけです。
BPの内的経験について質問し、 価値判断したりせずに、 その答を聞くのです。
・ 変化はBPにとって 苦痛だと知る
BPDの強烈な感情は、 重症の火傷を負っているようなものです。
火傷患者には、 治療こそが 最大の苦痛にほかなりません。
弁証法的行動療法は、
苦痛を緩和する手段 (薬物, 自傷など) を 断念するよう求めます。
その代わり、 感情調整の技能を授けますが、
その長い道のりで 多くの苦痛を経験しなればなりません。
弁証法的行動療法には、 多くの健全な気晴らしの方法と、
有害な衝動的行動を阻止する 多くの選択肢があります。 (後述)
《おさらい》
感情調整には 次の4つが必要です。
1. 感情を引き起こしているものと 関係がないことをする。
2. 身体を調整して、 感情の覚醒度をダウン、 またはアップさせる。
3. 感情に流されない。
4. 感情とは独立した目標を持ち、 それに焦点を当てられるようにする。
生物社会学的理論を包含した 提案があります。
1. 査定する: 何が起きたのか質問する。
2. 積極的に耳を傾ける:
論駁したり、 価値判断したり、 過剰反応している言わない。
3. 承認する: BPの理解可能なもの,共感できるものを見つけ、 それを言う。
4. 問題を解決するためでなく、 その瞬間を乗り切るために、 力になれるか問う。
5. BPがノーと言えば、 そっとしておき、 感情は長く続くことを思い出す。
〔「境界性パーソナリティ障害をもつ人と良い関係を築くコツ」
(星和書店) 〈シャーリ・Y・マニング著〉 より〕
[星和書店の許可のうえ掲載]