香港の活動家らが不法上陸したばかりの沖縄・尖閣諸島の魚釣島に、19日朝、日本人10人が上陸しました。
そのことを伝えるNHK放送のニュース(8月20日19時〜)では「尖閣地方議員ら上陸中国側の反発強まる」というテロップが表示されていました。
また同ニュースでは、中国紙『環球時報』の「日本の右翼の島への上陸は、中国への挑戦だ」という記事が紹介されました。(8/20 NHK「尖閣上陸 中国各紙大きく報道」⇒http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120820/k10014394081000.html)
NHKは、中国の反応を中心に報道しており、日本側の反応、とりわけ日本の保守層の「怒り、憤り」等については一切触れられていません。
他のマスコミもほぼ横並びで、産経新聞が保守系の抗議活動を報じた程度です。
NHK等日本の報道機関の放送の中立性の定点は「左」に偏っていることは多く指摘されている通りです。つまり、左翼思想がマスコミの基準点・立脚点となっているのです。
ゆえに、日本の保守層の声は、マスコミの基準から大きく右側にぶれているように映るため、捨象されています。
しかし、今回の尖閣、竹島問題は、思想信条に関りなく、多くの国民が憤りを感じています。
それら日本国民の怒りの声は捨象され、もっぱら中国側の声を中心に報道することが「放送の中立性」であるならば、日本のマスコミは「価値判断」を放棄していると言わざるを得ません。
韓国の李明博大統領が島根県・竹島に上陸(不法入国)した8月10日の夕刊各紙の見出しを見てみます。
●「領有権をめぐり日韓で対立が続く竹島」(読売)
●「日韓両国が領有権を主張する竹島」(朝日)
●「日韓両国が領有権を主張し韓国が実効支配する島根県の竹島」(毎日)
●「日本と韓国の双方が領有権を主張する竹島」(日経)
●「日本固有の領土で韓国が不法占拠している竹島」(産經)
産經新聞のみが、韓国の不法占拠の事実を表現しています。しかし、他紙は皆一様に、まるで竹島の領有権が日韓で同等に存在するかのような表現となっています。
日本固有の領土を韓国が「不法占拠」しているという「歴史的事実」から逃避し、韓国大統領の日本に対する主権侵害、侵略行為に対し、無国籍者が天気予報でもしているような見出しとなっています。
マスコミの無脳化、ここに極まれりです。
こうした「価値観の逃避」は、政治家にも見られます。
前原誠司氏が外相当時、2011年3月4日の参院予算委員会で、自民党の山本一太氏の「竹島はいかなる状態か?不法占拠されているのではないか?」という質問に、 「竹島は、韓国により法的根拠のない形で支配されている」と繰り返し、「不法占拠」との表現を使いませんでした。
質問者の山本氏が、何度「なぜ不法占拠と認めないのか」と詰問しても、前原氏は最後まで「法的根拠のない形で支配されている」と突っぱねました。当時の枝野幸男官房長官も同様の答弁を繰り返し、菅直人首相も「外相が言った通りだ」と追随しました。
菅直人首相(当時)は韓国併合100年首相談話において「謝罪」を行い、野田首相は韓国通貨安定化のために日韓通貨スワップの枠の大幅拡充を行うなど、民主党政権は一貫して韓国に対して融和政策を展開して来ました。
しかし、そうした韓国に対する「友好」の成果は全く機能していないばかりか、より一層、韓国をつけ上がらせ、日本に対する主権侵害行為を呼び込んでいます。
極めつけは、李明博大統領による天皇への謝罪要求発言です。日本の過去の数々の韓国への配慮のすべてが吹っ飛ぶ許しがたい発言です。天皇陛下に跪かせて、「反日国家・韓国の英雄」にでもなろうという、さもしい根性丸出しです。
李明博大統領が暴露した「心情」は「日本悪しかれ」という思想です。
そして、この「日本悪しかれ」これが、日教組や民主党などの日本の底流に流れる左翼思想の核心的部分です。
左翼は戦前から存在しましたが、さすがにスターリンのコミンテルンから「日本の皇室を廃止せよ」という類の命令が来ると、多くの良識ある共産主義者は離れていきました。
しかし、あくまで「日本悪しかれ」という思想で凝り固まった人々は、残りました。彼らは多くがコリア系の左翼だったといいます。彼らは、皇室廃止は万々歳だったのです。その思想が日本政治やマスコミ、日教組の根底に流れ、日本人を洗脳しています。 (参考:渡部昇一氏オピニオン⇒http://www.youtube.com/watch?v=YhDtryWrHBw)
マスコミの中立性、政治家の弱腰は共に「価値判断の放棄」であり、中韓が流している「日本悪しかれ」という悪魔的思想の前に跪くことを意味します。
すなわち、「日本奴隷化・属国化」への隷従への道であります。
幸福実現党は、「繁栄思考」で責任ある価値判断をし、日本を衰退させ、属国化しようとする悪魔的思想と戦い続けて参ります。
「中立性」という名の下、日本を無国籍化・属国化させることは「亡国への道」であり、断じて許しません。 (文責・加納有輝彦)
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