日々の恐怖 9月16日 置物(1)
私は九州の田舎に住んでます。
仕事は少し離れた町にある居酒屋ですが、そこに一年半くらい前に東京から移り住んできたKさんがバイトに入ってきた。
それで、結構気さくな人ですぐに仲良くなって、独り暮らししてるっていう一軒家に招待してもらった。
Kさんはかなりお酒が強いみたいで、こっちがかなり酔いが回ってんのに飄々と缶ビールを開けていた。
飲んでいた部屋は六畳ぐらいで、奥に襖が閉まっていた。
押入れでも無さそうだし、 飲んでる部屋の続き間があるんだと思った。
酔いの影響もあったのか、襖の向こうが気になって、
「 あっちの部屋は?」
って聞いてみたら、
「 使ってない部屋だよ。」
と返事が返って来た。
飲んでる部屋もベッドとパソコンだけだ。
なんか生活感薄いというか、テレビもない。
それで、
「 見てもいいか?」
と聞いてみると、少し考える素振りを見せてから、
「 どうぞ・・・。」
と襖を開いてくれた。
なんで見てみたいと思ったのかよく分からないが、多分酔いのせいか。
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