一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

裁判員のモニターをしてきました (模擬裁判体験記1)

2007-11-19 | 裁判員制度
マスコミにも取り上げられていますが、平成21年5月の裁判員制度導入に向け、各地で模擬裁判が行われています。

模擬裁判は春頃にも開催され僕も勤務先経由でエントリーして(されて)いたのですが、そのときは裁判員の抽選から実際どおりにおこなったため、僕は最初のくじ引きにはずれたらしく、声がかかりませんでした。
もっとも前回は実際の裁判員6名に対して候補者は14名選んでいたので、くじに当たって裁判所までいったものの、「ごくろうさまでした」とそのまま帰らされた人も半分以上いたそうです。
これは裁判官による欠格事由の審査以外にも、検察官及び被告人によるそれぞれ4人までの不選任請求(これは理由を示さずにできる。裁判員の参加する刑事裁判に関する法律36条)の制度があるので、最低でも8人の余裕が必要なことによるものです。

今回は公判と評議に重点をおくため、裁判員のモニター自体は最初から指名する「空クジなし」です。

今まで裁判員制度についてのマスコミの取り上げられ方が、「選ばれたら場合、どういう理由なら断れるのか」「負担が大きすぎる」という国民への義務付けの是非をめぐる議論を中心だったのですが、個人的には裁判員がきちんと評議ができるのだろうか、素人にもちゃんと判断できるような材料が提供されるのだろうか、目の前の被告人に厳罰を下すのに躊躇したり、逆に人民裁判風になってしまったりしないだろうかというあたりのほうが心配だと思うので、今回もエントリしてみました。

ちなみに今回裁判員モニターでご一緒したのは、私同様企業経由のサラリーマンが4人、知人の法曹関係者に頼まれた人1人、地元の消費者センターでの講演を聞きに行ってアンケートの中にあった裁判員モニターへの参加意向欄に印をつけたら声がかかった人1人という顔ぶれでした。

私もそうなのですが、会社員は2,3ヶ月前にわかっていれば2,3日会社を休むことは十分可能です(「自分がいなければ」と思っている人ほどその人が休んでいるときの方が仕事が円滑に進んだりするものです^^;)。一方で、開業医とか居酒屋などで個人でやっているところは実際に営業を止めないといけないので確かにつらいかもしれません。
だからといって裁判員が会社員と赤ん坊のいない主婦とリタイヤした年配者に偏ってしまうというのも問題ではあります。



実際の裁判員になったら、評議の内容は守秘義務を負うのでブログなどには書けないでしょうから、折角の機会なので模擬裁判を実際にやってみたらどんなものだったかを数回に分けてご報告しようと思います。
モニター裁判所の方も周りの方にもPRしてください、とおっしゃっていたので(でも、ブログに書いてくださいとも言われなかったけど^^;)。

もっとも今回も配布された資料は回収されてしまった(実際の事例をベースにしているから?でもそもそも裁判は公開の法定で行われるのだから考えてみればそれも変ですね。返さなきゃよかったかもw)ため、手元のメモと記憶を基にしていますので、一部実際と違うところがあるかもしれませんのであらかじめご承知おきください。



というところで次回はまずは模擬裁判前に考えたことなどを書きます(もったいつけているわけではないのですがしばらくお付き合いください)。


※ ちょっと長めのシリーズものになりそうなので、カテゴリを別に作りました。

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