閑話休題、裁判員モニターの話はひと休み。
英連邦、パキスタンの加盟資格を停止=非常事態宣言を非難
(2007年11月23日(金)11:25 時事通信)
英連邦の閣僚行動グループ(CMAG)は22日、ウガンダの首都カンパラで会合を開き、非常事態が宣言されているパキスタンの同連邦への加盟資格を停止することを決めた。
CMAGは会合後、声明を出し、民主主義が回復し、法の支配が戻るまでパキスタンの英連邦への加盟資格を停止すると述べた。声明は、「会合では、前回の会合以来、事態はいくらか前進しているものの、パキスタンでは依然として英連邦の原則に深刻に違反する状況が続いているとの認識で一致した」としている。
ムシャラフ・パキスタン大統領は11月3日に非常事態を宣言し、憲法を停止して法律関係者や人権活動家、反政府勢力メンバーらを多数を拘束し、報道の自由を抑圧した。
これに対してCMAGは10日前に開いた前回会合で、ムシャラフ大統領が非常事態を解除し、陸軍参謀長を辞任し、自由で公正な選挙の実施を保証しなければ、パキスタンの加盟資格を停止すると警告していた。〔AFP=時事〕
テレビでこのニュースを聞いて、そもそもパキスタンって英連邦だったんだということ。そして英連邦というのはそもそも加盟資格を云々するような現に活動している団体だったんだとはじめて知りました。
今まではオーストラリアとかニュージーランドのような国旗にユニオンジャックが入ってる国のことを言うのかと思ってました。
Wikipediaによると、
1971年に「民族の共通の利益の中で、また国際的な理解と世界平和の促進の中で、協議し、協力する自発的な独立の主権国の組織である(コモンウェルス原則の宣言前文)」と再定義され、ゆるやかな独立主権国家の連合となった(連合国家ではない)。
ということで、名称も1949年に"the British Commonwealth"から"Commonwealth of Nations"となり、加盟国も以下の53カ国にのぼっています。
<ヨーロッパ>
イギリス、キプロス、マルタ
<北アメリカ>
アンティグア・バーブーダ、 カナダ、グレナダ、ジャマイカ、 セントクリストファー・ネービス、セントビンセント・グレナディーン、セントルシア、ドミニカ国、トリニダード・トバゴ、バハマ、バルバドス、ベリーズ、
<南アメリカ>
ガイアナ
<アフリカ>
ウガンダ、ガーナ、カメルーン、ガンビア、ケニア、ザンビア、シエラレオネ、スワジランド、セーシェル、タンザニア、ナイジェリア、ナミビア、ボツワナ、マラウイ、モーリシャス、モザンビーク、レソト、南アフリカ
<アジア>
インド、シンガポール、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ、ブルネイ、マレーシア、モルディブ
<オセアニア>
オーストラリア、キリバス、サモア、ソロモン諸島、ツバル、トンガ、ナウル、ニュージーランド、バヌアツ、パプアニューギニア、フィジー
BBC News Pakistan barred from Commonwealth によると、パキスタンは1999年にムシャラフ大統領がクーデターによって政権を取ったときにも一度資格停止になって2004年に再加盟したばかりのようです。
写真はBBCの記事にあったもの。
テレビでは間抜けなおじさん顔に見えがちなムシャラフ大統領ですが、もともとクーデターで政権をとったり、最近の強権発動など、やること同様強面の表情を見せることもあるんだな、と。
今回の英連邦の決定はアジアの加盟国からの反対もあったりしたなかで、投票でなく議論の末に加盟国が合意に至ったそうです。
でもシエラレオネとかナイジェリアは大丈夫なんでしょうかね?