冷蔵庫のたまごパックを見ると 賞味期限が書いてあり
あらら 2日過ぎておりますが もちろん捨てずに食べます。
久しぶりにたまごを焼きながら 先日トンボが聞いてきた話を
思い出しました。
それは80歳になったある開業医の話で お酒の席で先生はなげき悲しんだ
そうです。
県外で開業医をしている息子夫婦が(どちらも医者です) 病院の拡張か設備
だかに大金が必要となって 銀行で借りることになりました。
当然 担保と保証人が要るわけで 担保物件は病院の土地や建物となり
保証人はふるさとの父親で 80歳の先生です。
ところが 銀行が言うには
「 80歳の父上は高齢のため 保証人にはなれません 」
とのことです。
高齢ではあるが現役の医者であり 患者からも信頼されているのに
と先生がなげきます。
「 皆さん 知ってますか? 」 から始まった 先生のなげきがこうです。
80歳になれば 保証人にも成年後見人にもなれない年齢となり 法的には
人間として扱われなく 人権がなくなるということになる。
私はまだ医者をやっているから 80歳までは金融機関が保証人として扱って
くれたが これが君たちになると 70うん歳となる。
あと5年もすれば 年金族が日本の人口の3割を占め 7割の現役のうち その
3割がワーキングプアの低収入で 景気がよくなっても 恩恵を受ける層は国の
わずか4割なんですよ。
こんなことで 国が栄えたためしがない。
ついに先生の憂いは 国政となりました。
先生もだいぶんお酒がまわり お口も軽くなり また聞く側もお酒の弱いトンボ
のため 聞き違いも多少あるかと思います。
ふ~ん 元々お金もなく だれからも 保証人になってくれなどと頼まれたことも
ない人間から見ると 法的には人間でない 人権がない とはずいぶん被害妄想
な考えですが ま 人間としての賞味期限切れ ということでしょうか ねぇ。
医者の家系でもなく このような世界はまるで不明ですが 私もよく知っている
あの先生が こちらも 酔っぱらいになげいた場面を 想像しても笑えます。
宴会が終わると先生は すっきりした と言い残し帰ったそうです。
おぉ~~ 賞味期限切れでも十分に たまご焼きはほっくり甘く 香りよくて
庶民はこんなことでも 幸せを感じるんですよ 先生。