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透明マウスで臓器の働きを解剖せずに観る

2017-08-02 | 科学・技術
 理化学研究所・東京大学上田泰己教授らの研究チームは、マウスの全身を透明にして、体内の1個1個の細胞を観察できる技術を開発した。透明にみえる仕組みは、試薬を2種類使い、一方の試薬で光を遮る色素を抜くとともに、光を強く屈折させる脂質も取り除く、別の試薬で、たんぱく質を通った光が曲がるのを防ぐ。光がまっすぐ進むと透明にみえる。研究成果は米科学誌’Cell Reports’(2012年創刊、生物学全般)に掲載された。
 研究チームはこれまでにマウスの臓器を透明にする技術を開発している(2014年11月発表)。だが、全身を細胞ごとに観察するには透明度が低かった。本研究では試薬の成分を改良し、透明にする効率を高めることに成功した。
 新技術は、光らせたがん細胞を移植した実験用マウスで試した。透明のマウスは死んでしまうため、実験ではがん細胞を同時に注射した複数のマウスに、時間をずらして透明にする溶液を順次投与し、転移の状況を時系列で分析した。
 乳がん細胞があるマウスにさまざまな抗がん剤を投与した結果、抗がん剤の種類によって効き方が違うことや、がん細胞がわずかに残ることも確認した。腎臓や膵臓(すいぞう)のがんなど計9種類のがん細胞についても、透明なマウスで観察できたという。
 チームの上田泰己東大教授は、この技術ががん患者に応用できれば、転移の見逃しがなくなり、より的確な治療につながる可能性がある、と話している。

 天気は曇~晴れ。最高気温26℃と平年並みかな。
 お隣の畑では、”キュウリ”に花が咲き、実が付いている。”キュウリ”は古くから食用の野菜として栽培されており、日本では平安時代から栽培されている。果実は水分を多く含み、歯ごたえのある食感とスッキリな味わいから、暑い夏の野菜にふさわしい。
 名(キュウリ:胡瓜)は、胡(西域・・シルクロードを渡って)から来た瓜(うり)から。”キュウリ”は、紀元前4000年前にメソポタミアで盛んに栽培され、6世紀に中国、9世紀にフランス、14世紀にイングランド、16世紀にドイツと広く伝播した。アメリカには15世紀末コロンブスがハイチに持ちこみ、普及した。
 ”キュウリ”には多くの種類があり、世界中では500種類もの品種が栽培されている。大別して、5系統に分類され、中国系の華南型(春きゅうり)・華北型(夏きゅうり)、ヨーロッパ系の英国温室型・スライス型・ピックル型である。日本では、低温に強い華北型(白いぼ種)が開発され、大部分の生産量(9割)を占める。
 キュウリ(胡瓜)
 ウリ科キュウリ属
 つる性一年草
 雌雄異花株(雌花だけでも実がなる)
 原産地はインド北部、ヒマラヤ山麓
 日本へは平安時代に中国から渡来
 開花時期は6月~9月
 未熟な実を食用とする(開花から10日頃の20cm位が美味しい)